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「対面飲み会実施」女子学生の4割に!よく飲むお酒は微アル6割に対しノンアルは3割【ガロア調べ】

2021年9月28日 9:32 am

 ガロア (東京都港区、浅井亮祐代表取締役CEO)は8月12~22日の期間、同社が運営する「ガクセイ協賛」を通して、日本全国の成人女子学生(4年制・短期大学、専門学校含む)502人を対象に、飲酒習慣の実態に関する調査を行った。

 飲酒頻度について質問したところ、「全く飲まない」と回答した割合は44.2%の一方で、「週1回飲む」と回答した割合が39%を占めた。「毎日飲む」「週5~6日飲む」割合は2.2%となった。

 全回答のうち、オンライン飲み会を実施しているのは約18%だったのに対し、42%が対面飲み会を実施していた。
 オンライン飲み会の実施頻度は「2~3か月に1回」が約15%と最も多いが、同社は「感染症対策が浸透したことや自粛疲れなどの影響から、今後は直接会って飲酒する機会が増えていく」と予想する。

 オンライン飲み会の昨年比の増減の具体的理由を聞いたところ、増えた理由としては「飲食店が酒類の提供をしていない」「時短営業などの対応をとっているから」、減った理由としては「昨年に比べると、感染症対策をしながら直接会う機会が多くなったから」「飽きてしまった」が目立った回答となった。

オンライン飲み会の頻度

 対面飲みを行う場所は、「自宅」「友人宅」「飲食店(居酒屋、外食レストランなど)」の順で回答が集中した。一時期、飲食店が閉店した後も若者が「屋外」で飲酒することが報道されたが、今回の調査では「屋外」という回答は最も割合が少なかった。

 また、飲食店で飲むときは何次会まで行うかという設問では、「1次会」という回答が54.4%と最も多く、次いで「2次会」の40.6%、「3次会」は3.8%、「4次会」は1.3%という結果となった。

対面飲み会の頻度

 女子大学生がよく飲む酒の種類について聞いたところ、「サワー・チューハイ系」「カクテル系」に回答が集中した。
 また、微アルコールを飲む割合が約6割だったのに対し、ノンアルコールを飲む割合は約3割にとどまっている。

飲酒することが多い種類

 お酒を選ぶ基準としては「味が好きだから」を選ぶ回答者が97%となり、女子大学生がカクテルやサワー、チューハイなどの甘めの味を好んでいることが分かった。
 次点として、値段の安さ、味の種類の多さの回答割合も60~70%となっており、次いでパッケージデザインも約半数の女子大学生にとって基準となっている。

お酒を選ぶ基準

 1カ月のお酒にかける平均予算の最多は3000円以下で68%を占め、そのうち「一切かけない」という回答は8%だった。
 同社は、「オフラインの飲み会が減少しているとともに、コロナ禍で大学生が以前と同じようにアルバイトできない状況もあり、財布の紐が堅くなっている現状は致し方ないのでは」と分析する。

1カ月のお酒にかける平均予算

 また、誰と飲むことが多いか聞いたところ、最も多いのは「友人」で55%だった。「家族」の21%に次いで、「ひとりで」飲むという回答は15%であった。コロナ前と現在とで、ひとり飲みの割合は大きく増加していると推測される。

誰と飲むことが多いか

 コロナ規制の緩和後などで、対面の飲み会を増やしたいかという質問に対しては、「増やしたい」47.0%と「現状維持で良い」45.8%と、ほほ同じという結果になった。

 対面の飲み会を増やしたい理由として「人との交流を増やしたい」と回答した割合は60%を超え、多くの学生がコミュニケーション・つながり不足を実感していた。
 「会食時の注意点を守り、ワクチンを接種した後なら安心だと思うから」と回答した割合はわずか3%で、コロナに関する警戒心が若い世代でも強い傾向が見えた。

対面の飲み会を増やしたい理由

 同社は、「コロナ禍により学校のオンライン化などでそもそも飲み会などの機会が減ってしまい、最近ではデルタ株の拡大、若者へのワクチン接種の遅れなどにより飲み会の機会は益々減っている。1カ月のお酒にかける平均予算額の約7割が3000円以下などの結果は、アルバイトの収入減だけでなく、飲み会の機会が減少したことも大きな要因」と分析。

 その上で、「今回の調査では、好きな人はコロナ禍においてもよく飲む実態が把握できた。カクテルやサワー・チューハイなど従来から女子大生が好むお酒もそうだが、ワインなど度数が強いアルコール飲料を飲む方が一定数いることも確認ができた」とし、「今後、ワクチン普及によりコロナ禍が収まれば、飲料メーカーや飲食店にとっては大学生の需要がチャンスとなる。これまで減少していた時間を取り返すように、飲み会が増加する可能性も十分予見できる」という。

 また、「お酒が好きな人は飲む一方で、飲む習慣のない人は全く飲まないという二極化の実態も把握できた。事業者にとっては、飲酒をしない女子学生に向けてノンアルコールの強化、または、日本酒や焼酎では年代が高めの層が好む超高級化などを訴求しつつ、ニーズを捉えた商品開発や飲食店とのタイアップも重要となってくるのではないか」と分析する。