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2023年テイクアウト市場で「洋風ファミレス」が前年比18%増に【サカーナ・ジャパン調べ】

2024年5月8日 12:09 pm

 外食・中食市場情報サービス〈CREST〉を提供するサカーナ・ジャパン(東京・田町、ケビン・ソー社長)が5月7日に公表した「2023年外食・中食市場におけるテイクアウト市場分析レポート」によると、洋風ファミリーレストランでのテイクアウトが前年比18%増と大幅に伸びたことが分かった。

 同レポートによると、2023年1~12月の外食業態計(レストラン)の食機会数(客数)は前年比8%増で、テイクアウトの食機会数は前年比1%増と緩やかな伸びを示した。食機会数を業態別にみると、最も伸びたのが洋風ファミリーレストランのテイクアウトで、洋風ファミリーレストラン全体が同13%増のため、テイクアウトが特に伸長したことが分かる。

 サカーナ・ジャパン フードサービスシニアマネージャーの味岡まゆみさんは、「テイクアウトはコロナ禍で大きく需要が伸び成長した市場ですが、2023年は店内飲食(イートイン)が回復したことで、テイクアウトの成長は緩やかでした。前年比でテイクアウトの客数が減ってしまった業態もある中、洋風ファミリーレストランのように成長した業態もあります。また、グループ利用状況をみると、外食・中食市場全体のテイクアウトは大人の1人利用で伸びていますが、洋風ファミリーレストランでは、前年比で大人1人利用よりもグループ利用が伸びていることがわかりました。店内飲食(イートイン)の客数が回復しても、コロナ禍を経て変わった生活スタイルの定着、共働きの増加、継続的な値上げの状況からテイクアウトは引き続き重要な市場といえます。1人用、1回のみの利用だけではなく、複数人用、または複数回の利用の機会など食機会やシーンに合わせた商品の提供が必要になるでしょう」とコメントしている。

 〈CREST〉は、全国の15~79歳を対象に外食・中食市場について毎日調査し、データサンプル数と長期的トレンドデータから、あらゆるニーズの分析に対応することを目的としたデータベース。全国から年間13万2000サンプルを取得している。