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全国の蔵元と酒販店63社集う和醸和楽が「禁酒令」に対し声明文発表

2021年6月16日 2:18 pm

 「手造りの日本酒文化を伝承・育成・発信し、わが国の食文化の発展に寄与すること」という理念のもと、全国の蔵元と酒販店63社が一堂に会した任意団体「和醸和楽」は、ホームページとFacebook上に、コロナ対策として進められている飲食店に対する「酒類提供禁止」や「時短営業」の見直しを求める声明文を発表した。

 和醸和楽には、〈天狗舞〉の車多酒造(石川県)や〈いづみ橋〉の泉橋酒造(神奈川県)、〈南部美人〉の南部美人(岩手県)、〈鳳凰美田〉の小林酒造(栃木県)、〈三井の寿〉のみいの寿(福岡県)など全国の蔵元と酒販店が、次世代を担う新しい日本酒ファンの開拓に向けて2007年7月から「0杯を1杯にする活動」を続けている。以下が声明文の全文。

 酒は悪者ですか?
 古来より酒は、伝統的に農産物の加工品として私たちの生活になくてはならない文化として根付いています。しかしながら、その酒は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策の名のもと、飲食店における禁酒及び時短の政策により、いまや飲酒自体が憚れ、お酒のみが一方的に悪者にされています。この状況に我々は「そうではない、お酒は悪くない」とまず声を上げざる得ません。
 日本の外食文化と関連産業の火を消さないでほしい
 今や日本国内のみならず世界でも人気を博す日本食や日本の酒を根底で支えているのは、外食産業のみならず、農水畜産物の生産者、我々のような酒蔵・飲料生産者、各酒販店など流通関係者、そして、お店で使う器や備品の供給者に至る数多くの事業者とそこで働くスタッフたちです。もちろん、東京オリンピックやパラリンピックで世界からの賓客をもてなすのも我々の仕事のひとつでもありました。
 現在の飲食店における禁酒と時短営業の政策は、我々関連する業界を中心に日々の営みの火を消しかねない問題であり、我々にとっては死活問題でもあります。
 どうか、我々の日本の伝統産業である酒蔵をはじめ、世界に誇る飲食産業と関連産業の火を消さないでほしい。我々はアフターコロナの世界でもきっと、そして、絶対に日本にとって役に立つ存在のはずです。
我々は、禁酒及び時短政策の見直しを要望します
令和3年6月15日
和醸和楽
会長 車多一成 株式会社車多酒造
次期会長 橋場友一 泉橋酒造株式会社
会員一同

 橋場友一次期会長は、今回の声明文について「私共酒造メーカーや酒販店、そして飲食関連業界の声を広く社会や政治に届けたいと思い発表した。少しでも日本社会で反響が起これば幸いと考え、私たちの会員同士が持つ仕事上のネットワークを使いながら草の根で広げているところです」と説明した。

■声明文を掲載している和醸和楽のホームページとFacebook
HP:https://wajowaraku.net/%e9%85%92%e3%81%af%e6%82%aa%e8%80%85%e3%81%a7%e3%81%99%e3%81%8b%ef%bc%9f/
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