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グルメサイトの評価「信頼せず」ユーザー約3割に【テーブルチェック調べ】

2021年4月12日 2:56 pm

 飲食店の予約・顧客管理システム「TableCheck」を開発・提供しているTableCheck(テーブルチェック)が実施した「グルメサイトに関する意識調査」によると、グルメサイトの点数やランキング表示をユーザーの3割が「信頼せず」と回答し、3大グルメサイトすべてで「信頼しない」が多数派を占めた。一方、飲食店への調査では、約6割が評価を「信頼していない」としながらも、「売上に影響している」との回答は半数を超え、飲食店のジレンマも見て取れた。同調査はインターネットで4月2~5日、全国の20~60代男女1100人と20~50代の飲食店に勤務する男女660人から回答を得たもの。

 「グルメサイト」の点数・ランキングの信頼度についてユーザーに聞いた調査では、「あまり信頼していない」22.8%、「まったく信頼していない」5.7%を合わせると28.5%となり、「店選びの基準になっている」12.0%を大幅に上回った。「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」の3大サイト別に見ても、すべてのサイトで「信頼しない」が「店選びの基準になっている」を上回った。

 テーブルチェックでは「2020年3月に公正取引委員会が実態調査結果を発表し、グルメサイト各社に改善を促したが、改善したグルメサイト企業はなく、グルメサイト各社がユーザーの疑問に答えず、説明責任を放棄し続けた結果ではないだろうか」と分析した。

 グルメサイトの利用・閲覧頻度について、第1回調査(2020年)では「利用頻度が減った」16.4%、「利用・閲覧しなくなった」2.6%、「もともと利用・閲覧していない」8.3%を合わせて27.3%だったが、今回の調査では、「利用頻度が減った」は倍近くの31.2%に増え、「利用・閲覧しなくなった」11.6%と合わせると42.8%となった

 「減った」「閲覧しなくなった」理由では、「自分好みのお店が見つからないから」が17.7%と高く、「近年では個別最適化された情報を無料で提供するSNSなどのプラットフォームや、現在地から近くの飲食店を検索・予約できるGoogleマップなどにユーザーたちが流れている可能性がある」(テーブルチェック)と指摘する。それを裏付けるように、「飲食店を検索する手段」の質問では、前回調査に比べて「Google検索」と「Googleマップ」の利用率が急増。グルメサイトについては、利用率は8.6ポイント低下した。

 一方、飲食店事業者に「グルメサイトの評価の信頼度」について聞いたところ、「評価は間違っているものが多い」6.0%、「評価は信用していない」15.5%、「評価はあまり気にしていない」35.6%を合わせると57.1%と約6割を占めた

 ただ、飲食店側がグルメサイトのユーザー評価の信憑性を低く考えているにもかかわらず、売上への影響は高い。グルメサイトのユーザー評価が店舗売上に「とても影響している」「多少影響している」をあわせると50.4%と半数を超え、「あまり影響していない」「影響していない」の14.6%を大きく上回っている

 グルメサイトを利用しない飲食店に聞いた理由のトップは「月額掲載料が高い」29.6%で「送客手数料が高い」16.0%が続き、価格面での理由が上位2位を占めた。また、飲食事業者に「グルメサイトに対する意見」を自由記述形式で尋ねたところ、今回も批判的な意見が目立った。内訳は「特になし=541」「批判的意見=67」「中立意見=5」「好意的意見=8」だった。

 好意的意見としては、「手軽に利用できて便利」「店の繁栄につながっている」など。「特になし」を除いて最も多かった「批判的意見」は、主にユーザー評価や掲載情報の信ぴょう性を問うものと、利用料金の高さに批判が集中。「前回調査と比べて価格面での批判が増加したのは、コロナ禍でひっ迫する飲食店経営を映し出す結果だと考えられる」(テーブルチェック)という。

 テーブルチェックは今回の調査を受けて、「前回は、その口コミや点数などの評価に対する信頼度が、消費者、飲食店双方とも低く、その妥当性や透明性が焦点となった。今回もそれらは一つの大きなトピックとしてあがってきたが、利用料金の高さがコロナ禍の調査で急増したのは注目すべき点である。消費者側は飲食店よりも一歩早くグルメサイトからGoogle検索、Googleマップ、さらにSNSへとシフトしはじめているが、まだ飲食店側の対応が追い付いていないのが現状ではないだろうか。こういったツールは、飲食店が主体的に情報を発信でき、ユーザーとのコミュニケ―ションがとりやすく、さらに顧客データを蓄積して、次回の販促に活用できる。公式HP、公式SNSアカウント、公式Googleマイビジネス、自社のオウンドメディアを使いこなし、できるだけデータを蓄積して活用していける飲食店が、これからの時代、さらに強くなっていくのではないだろうか」と締めくくった。