日清製粉グループの日清製粉は、日本初（同社調べ）となる食物繊維を多く含む小麦粉〈アミュリア〉を開発した。不足しがちな栄養素である食物繊維をさまざまな料理で十分に摂取できる形を目指して２年以上かけて取り組んでいたプロジェクトが実を結んだ。
日本で流通している小麦粉には食物繊維はほとんど含まれていない（後から加えている製品はある）中で、〈アミュリア〉は100ｇ中に約17ｇの食物繊維を含んでおり、食物繊維のうち約８ｇはレジスタントリサーチ（難消化性でん粉）となる。特殊な小麦粉を原料に使用しているため原料調達規模に限りがあり、現時点で発売日は未定だが、「原料を安定的に調達して生産量を拡大し、数年以内に発売して製品ラインナップも拡げたい」（日清製粉）とする。
日清製粉は2020年９月、オーストラリア・シドニーの小麦メーカーであるARISTA CEREAL TECHNOLOGIES PTY LTD（ARISTA社）の日本での独占的なパートナーとして、一般的な小麦と比べて約５～10倍の食物繊維を含むARISTA社の高食物繊維小麦「ハイアミロース小麦」の輸入・販売に共同で取り組むことを表明。以来、独占輸入している「ハイアミロース小麦」を使った研究を経て〈アミュリア〉を開発した。
同製品は強力粉に属し、パンや麺、菓子などさまざまな食品に使用できる。灰分0.50％、たん白12.0％を標準規格として荷姿25kgでの販売を予定している。
