日用品流通の情報基盤を運営するプラネット(東京・浜松町、田上正勝社長)は2021年11月26日~30日、4000人を対象に一人での外食に関する意識調査を行った(今回の調査では「軽食などは含まない食事」を外食と定義している)。
最初に、「あなたが平均して1週間で外食をする回数をお答えください」と聞いたところ、「0回」と回答した人が50.5%と最多だった。次に「1回」が31.6%、「2〜3回」が12.1%と続いた。
週に1回以上外食する人に、「あなたは、普段一人で外食をしますか。(お答えは1つ)」と質問したところ、「一人で外食をする」が49.8%、「一人で外食をしない」が50.2%と、ほぼ半々という結果だった。
性年代別に見てみると、一人で外食をする人の割合は全年代で男性が女性を上回った。また、年代が上になるほど一人で外食をする人の割合が減少する傾向にあり、特に男性は顕著に出ている。
「あなたは一人で外食をするのが好きですかまたは嫌いですか。しない方もするとしたらとお考えになってお答えください」という質問では、ポジティブに捉えている人が40.3%(「好き」19.2%、「どちらかというと好き」21.1%)と、ネガティブに捉えている人26.1%(「どちらかというと嫌い」14.4%、「嫌い」11.7%)よりも多かった。
男女とも年代別で同じ傾向にあり、若い人ほどポジティブに感じている人が多く、男性の20〜40代、女性・20代では50%を超えている。一方、最もネガティブに感じている割合が多い「女性・70代以上」では、ポジティブが23.8%、ネガティブが46.5%と、全体と比較すると大きな差が見られた。
次に、一人で外食することがある人を対象に「あなたはコロナ禍(2020年3月)以降、一人で外食をする機会は増えましたか、減りましたか」と聞いてみると、最も多かったのは「変わらない」(49.9%)だった。
全体で見ると、増えた人が21.5%(「とても増えた」7.4%、「少し増えた」14.1%)、減った人が28.6%(「少し減った」13.8%、「とても減った」14.8%)となる。大半が「変わらない」と回答し、「減った」という人が上回るものの、「増えた」とした人もいることについて同社は、「多人数での会食が敬遠されたためか」と分析する。
年代別に見ると、男性は年代が上がるごとに「減った」と回答している人の割合が高くなっている。男女ともに20代は「増えた」と回答している割合が高い。
「あなたが一人で外食をする理由を教えてください」と質問したところ、最も多かったのが「一人が気楽だから」(55.3%)という回答だった。
2位から4位までは、「一人でも入りやすい店があるから」(29.7%)、「一緒に食べる相手がいないから」(26.2%)、「一人の時間を大切にしたいから」(24.8%)と続く。
「一人で食べたほうがメリットがある」と感じている回答を抜き出して見ていくと、「一人で食べたほうが自分のペースで味わえるから」(23.2%)、「一人で食べたほうがしっかり味わえるから」(7.9%)、「一人で食べたほうがおいしく感じるから」(5.0%)、「一人で食べたほうが楽しく感じるから」(4.1%)という結果になった。
さまざまな理由を挙げた女性が男性よりも多かったために、多くの項目で女性のほうが男性の数字を上回っている。一人で外食をする男女を比較すると、女性のほうがより多くのメリットを感じているようだ。
また、「一人の時間を大切にしたいから」(男性:18.6%、女性:35.7%)と、「自分へのごほうびとして」(男性:9.4%、女性:27.3%)では男女の差が非常に大きくなっており、女性の場合は、一人での外食で特別感を味わう人も多いようだ。
「あなたが一人で外食をするのはどんなときか教えてください」と聞いたところ、圧倒的に多かったのは男女ともに「昼食」(78.3%)だった。2位は男女で異なり、男性は「夕食」(41.9%)、女性は「買い物などほかの用事のついでに」(46.5%)となった。
年代別に見ると、多くの項目で「20代」がトップになっており、特に「夕食」については他の年代より10ポイント以上高くなっている。「20代」に続き、「30代」「40代」も全体的に数字が高めで、「買い物などほかの用事のついでに」は30代がトップになっていた。
一方で「60代」「70代以上」は全体的に低い割合になっているが、「昼食」と「外食をするときは基本的に一人」については「70代以上」がトップだった。
「あなたが一人で外食をするとき、敬遠する店を教えてください。しない方は、一人で外食をするとしたらとお考えになってお選びください」という質問では、「フランス料理」(50.4%)、「懐石料理」(48.6%)、「しゃぶしゃぶ」(41.7%)と、一般的に格式高いとされる店が上位に並んだ。
「しゃぶしゃぶ」に限らず肉料理は敬遠する割合が比較的高めで、「焼き肉」(39.3%)や「すき焼き」(38.7%)は4割近く、「ステーキ」も28.3%。そんな中、「とんかつ」は14.5%と肉系では最も低く、一人でも入りやすいと感じている人が多いようだ。
この質問では、かなりの項目で女性のほうが「敬遠する」と回答した割合が高くなったが、「パスタ」(9.4%)、「うどん・そば」(6.5%)については、敬遠すると回答した女性が10%未満だった。この2つに続くのが「ラーメン」(女性:14.7%、全体10.3%)で、「ラーメンが好きで、気が楽だから一人で食べに行く」という女性の声も寄せられている。
男女ともに麺類が敬遠されにくいのは、カウンター席がある、滞在時間が短いなどの理由が考えられそうだ。ちなみに「どんな店でも敬遠することはない」という人も、全体では18.9%(男性:21.1%、女性:16.7%)と2割近い割合になった。