飲食店の販促に必要なノウハウを提供するぐるなび大学(https://daigaku.gnavi.co.jp/)は、これまで実施した消費者や加盟店へのアンケート調査や予約データを元に、コロナ禍で変わった消費者の飲み会・食事会のニーズを分析し、その結果の一部を3月11日に開催したセミナー「ぐるなび戦略共有会議 GONミーティング」で発表。コロナ禍のキーワードとして「少人数」「早時間化」「昼飲み」を挙げ、ターゲットに合わせたメニュー作りのヒントを紹介した。
まず、2019年と2020年の12月の予約データを比較すると、食事会・飲み会ともに「4人以下」が占める割合が食事会で約1割増、飲み会で約2増となり、予約開始時間も、12~17時の割合が食事会で約1割増、飲み会も微増した。また、「ひとり飲みを除く飲み会やアルコールを伴う食事会のうち15時までに入店した」割合では、飲み会が2.6倍と大幅に増え、食事会も約4割増と昼需要がデータ上でも顕著に表れた。
さらに2021年2月のぐるなび消費者アンケート(有効回答:1237)によると、2020年3月以降、昼飲みで飲食店を利用した割合が20.9%を占め、5人に1人が昼飲みで飲食店を利用していた。
「昼、午後の飲み会や食事であるとうれしいコースやプラン」について聞いたアンケートでは、サラダやデザートの食べ放題や数種類から選べるメニューなど食事を中心としたメニューへの要望が多かったが、短時間飲み会プランやちょい飲みプランなどのニーズもあることが分かった。
「夕方、夜」の意向では長時間の飲み会や飲み放題だけを注文できるプランなど、しっかりと飲むことを目的としたプランが人気だった。
今回のセミナーでは「身近な人」との食事・飲み会の年代別の傾向についても紹介。12時からディナー直前までは50代が多く、客単価は2500~3000円、滞在時間は30~60分で、ミニ懐石・飲み放題付きコースや、ノンアルコールドリンク飲み放題プランなどが人気だった。
一方、20代は休日の20時以降が多く、客単価は3000~3500円、滞在時間は120分以上。お得感や値打ち感、酒の種類が豊富な店を好む傾向があることから、飲み比べや遅く入店した人向けの遅割プラン、数種類から料理や酒を選べるプリフィックスプランなどの要望が強かった。
同社では、これらのニーズに合わせたメニューやコースを作り、上記で出てきた「昼会食、昼宴会、ママ会、ちょい飲み、料理を選べる、飲み比べ」などのキーワードをターゲットに合わせて盛り込むことが集客に有効だと提案した。
また自社製品を外販している店で、商品にメニューのチラシやキャンペーンの案内、クーポン券を封入した場合としない場合で、実来店に大きな差が表れたという事例もあったという。