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温料理のデリバリーに保温プレートはもういらない! 約10時間持続するカイロ型温熱シートが登場!!【エステーPRO】

2020年10月22日 8:43 am

 温かい料理を温かいままでデリバリーする場合、専用加熱器や電子レンジで温めたプレートをバッグに入れる方法などがあるものの、持続時間が短いため、毎回拠点に戻りプレートを入れ替える必要がある。また、導入コストや電気代などのランニングコストもかかり、バッグが重くなるなどの不便さも課題となっている。

 エステーの子会社であるエステーPROは、グループ会社のエステーマイコールが保有するカイロなどの温熱技術を活かし、出前や宅配時の食品をより温かい状態で届けるため、高い温度を持続して保温するフードデリバリー専用の使い捨て温熱シート「HEAToGo(ヒートゥーゴー)」https://products.st-c.co.jp/lp/heatogo/を開発し、10月下旬から順次、販売を始める

 同製品は宅配用の保温バッグなどを手掛けるオルセン(東京・三軒茶屋、菊地悠三社長)と共同で開発した「専用パッド」と共に使用することで8~10時間(使用状況により異なる場合あり)、高温の状態をそのまま持続する。宅配保温バックの中に入れた疑似食品(85℃)の温度変化試験では、配達時間の目安である20分後で75℃、30分後でも70℃以上を維持した。

「専用パッド」

 サイズは1個13cm×9.5cm。「専用パッド」に2個装着して配達用バッグに入れるだけで、デリバリー商品を温かい状態に保つ。ピザ店やデリバリー専門業で試験使用したところ、「イニシャルコストやランニングコストが安価で利用方法が簡単な上に、温かさや食味に効果がある温度を維持している」「これまでよりも温かい状態で届けることが出来た」などの評価を得たという。

 現在、宅配チェーンを738店舗展開するライドオンエクスプレスホールディングスをはじめ、「サルヴァトーレ クオモ」などを運営するワイズテーブルコーポレーション、デリバリーアプリを運営しデリバリーも手掛けるmenu、宅配ピザのポケットフーズ、複数のデリバリーブランドを展開するTGALなどで採用予定となっている。

 エステーPROは「現状、カイロ技術による温熱シートを使用したテリバリー食品の保温は存在しておらず、エステーにとって新たな市場・分野への参入になる」とコメント。初年度売上目標を2億円とし、今後、海外でも展開し、中期目標として10億円程度を目指す。

 販売については「HEAToGo」をエステーPROが、「専用パッド」はオルセンが、それぞれの業務用ルートで販売するものの、個人事業者向けに両社の製品を販売するサイト「HUPUCLEA」https://hupuclea.com/collections/heat-to-goを代理店のアジア合同が開設。同サイトでは「HEAToGo」を10枚入り24袋で税別1万9200円、専用パッドを同2200円で販売している。