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日本酒のフレーバーを数値化した2500超の銘柄データを無料公開! メニューへの掲載や仕入れの参考など利用法は自由!!【さけのわ】

2020年9月2日 8:55 am

 日本酒は銘柄によってさまざまな味わいがあるため、詳しくない人が自分の好みの日本酒を探すことは意外と難しい。そこで、自分が飲んだ日本酒の感想を記録することで好みの日本酒を見つけることができるアプリ「さけのわ」を運営する藍色システムズ(東京・久我原、上田明良社長)は、「さけのわ」で保有している銘柄ごとのフレーバーを数値化したデータなどを、商用・非商用を問わずに誰でも無料で使えるようにした

 公開するデータhttps://muro.sakenowa.com/sakenowa-data/は、「さけのわ」に投稿されたユーザーの感想コメントをコンピューターの自然言語処理プログラムで解析し、銘柄ごとのフレーバーを「華やか、芳醇、重厚、穏やか、軽快、ドライ」の6つの観点で数値化し、6角形のレーダーチャートにして見やすくしたものと、「フルーティー。旨味。酸味。ワイン。バランス」などフレーバーの詳細をタグ化したもの、「さけのわ」での人気銘柄ランキング、銘柄の基本情報の4つ。「さけのわ」のデータを利用している旨と「さけのわ」サイトへのリンクを表示すれば利用できる。

 現在登録されている日本酒の銘柄数は3094件。そのうち「酸味」「パイナップル」などフレーバーのタグが存在するのが2526件。すべてのデータが揃い、フレーバーのタグと6つの観点で数値化した6角形のレーダーチャートが存在するのは933件となっている(2020年9月1日現在)。

 上田社長は、「各銘柄への感想の数は十分にあり、ビッグデータを作れたことで、信憑性の高いデータとなっている。唎酒師などの専門家による評価と比べて、より消費者に近い感覚で分類できている」と話した。これらのデータは、アプリに組み込んだり、ECサイトで表示したり、さまざまなデータ分析などに利用できるという。

「フレーバーサーチ」機能

 また、「さけのわ」のホームページ
https://sakenowa.com/で検索して、店で提供している銘柄のグラフやタグをメニューやPOPなどに載せたり、ランキングhttps://sakenowa.com/rankingを参考にして仕入れる日本酒を決めたりという使い方もある。これらのデータを使うことについても、一般的な引用の要件を満たしていれば問題ないという。

 このほかにも、フレーバーチャートを任意の形に設定して似たフレーバーの銘柄を探すフレーバーサーチ機能https://sakenowa.com/flavor-searchも公開しており、日本酒を探す際に役立つ。

 上田社長は無料提供する意図について、「『さけのわ』の認知度向上を期待するとともに、当社では十分に活用できていないデータを役立ててもらうことで日本酒業界に貢献したい。人気のお酒に共通するフレーバーを特定するなど、このデータを活用した分析結果などが発表されれば、当社にとってもメリットになる」と説明した。また、より詳細な未公開データも保有しているため、それらを活用してビジネスに繋げることも視野に入れている。「さけのわ」のコアなユーザー(月間アクティブユーザー)は約5000人で、サイトの月間訪問者は約5万人。主に30代が中心だという。