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紙製なのに食洗機・再利用OK!「森のタンブラー」で環境に乾杯!【アサヒビール】

2019年7月16日 11:00 am

 花見や宴会、野球場などでよく使われるプラスチックコップ、略してプラコップ。安価な上に軽く丈夫で、水漏れもせず便利だが、一度使えば即ゴミ箱行きだ。決して環境には優しくない。昨今、海洋プラスチック問題が注目されているのはご存じの通り。世界をはじめ、日本も「脱・プラスチック」の潮流にある中、飲食業界も事業を通じた持続可能な社会への貢献をしていく必要がある。

 アサヒビールはこのほど、パナソニックと「高濃度セルロースファイバー成形材料」を活用したビール用カップ「森のタンブラー」を共同開発した。屋外におけるイベントや、店頭での持ち帰り用ビール類の提供を想定し、8月9日からテスト展開を始めるという。

アサヒビールとパナソニックが共同開発した「森のタンブラー」

アサヒビールとパナソニックが共同開発した「森のタンブラー」

 「高濃度セルロースファイバー成形材料」とは何かというと、間伐材などの木材から精製したパルプを主原料としたもの。つまり「森のタンブラー」は紙製品なのだが、紙製でありながら、プラコップよりも高い強度と耐熱性を持ち、何度でも洗って使えるという優れモノ!

 耐熱性は約140℃とプラコップよりも高く、食洗機にもかけられる上、耐久性は通常のプラスチック製食器と同等。同社に聞いたところ、「現在、家庭などでのユーステストを継続していますが、6カ月の連続使用(ほぼ毎日使用)でも問題は出ておりません」というからすごいぞ、「森のタンブラー」!!

Youtubeより引用。紙製とは思えない「森のタンブラー」の特徴

Youtubeより引用。紙製とは思えない「森のタンブラー」の特徴

 捨てる時も紙製品として分類することができるため、プラスチックごみの低減ができる上、間伐材を活用するから日本の山林活性化にも貢献するという、環境にやさしい素材なのだ。
 さらに「森のタンブラー」のいいところは、カップの内側にセルロース繊維由来の細かな凹凸を施すことで、ビールの命ともいえる、きめ細かな泡が作り出せるという。同社が公開した動画にはプラコップとの比較があり、より分かりやすい。めちゃくちゃ細かい泡が立ってます!

 また、「森のタンブラー」の表面には画像や文字を入れて自由にデザインできるんだそう。開店祝いのノベルティや周年祝いの記念品として、店名を入れた「森のタンブラー」でビールを提供し、記念に持ち帰っていただくなんて素敵なのでは!?……と思ったが、「一般への販売は現在検討中」(同社)で、具体的にはまだ決まっていないんだそう。残念!

 8月9日・16日と9月(日程未定)に千葉の小湊鉄道が運行するSATOYAMAトロッコ「涼風ビール列車」や、8月18日に大阪・吹田のパナソニック スタジアム 吹田で行う「ガンバ大阪対ジュビロ磐田戦」の開催前イベント、さらに10月4日~6日、茨城・つくばのつくばセンター広場で開催される「つくばクラフトビアフェスト2019」において、「森のタンブラー」がお披露目される予定なので、イベントへ足を運び、実物を確かめてみてはいかがだろうか?

◆「森のタンブラー」紹介動画(56秒)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=JQbcHs-UGog