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表現豊かな小型ロボットの登場で「ロボット居酒屋」はさらに進化するのか!?【QBIT Robotics】

2020年6月5日 8:45 am

 新型コロナウイルスの影響で、人と人との接触を出来る限り避けることが求められる中、今後、表情だけでなく身振り手振りも交えて、より楽しく親しみやすく注文を受けるロボットを、あちこちで見かけるようになるかもしれない。

 AIや各種センサーを取り入れた独自のロボティクスサービスを提供するQBIT Robotics(以下QBIT、東京・半蔵門、中野浩也社長)は6月1日、NUWAロボティクスJAPANと一次代理店契約を締結し、豊富な機能をもつAIスマートロボット「Kebbi Air」を活用した各種ソリューションの提供を始めた

 「Kebbi Air」は、横307×奥行166×高さ318mmで総重量2.5㎏とコンパクトでありながら、12のAIサーボモーターにより両手や身体を柔軟に動かし滑らかなボディランゲージを可能とした。ディスプレイの顔の表情も豊かで、マイクアレイ、カメラ、タッチセンサー、人感知センサーなど多くのセンサーを搭載することで、テンポの良い会話と適切なコミュニケーションを実現。台湾では学校や医療施設に数多く導入され人気になっているという。

 QBITは、アームロボットとタブレットにコミュニケーション機能を持たせることで、ロボットが接客して商品を提供する「ロボットカフェ」や「ロボット居酒屋」などを開発してきた(※関連ページ参照)。今回、小型コミュニケーションロボット「Kebbi Air」が加わることで、これまで培ってきたロボットノウハウを注入した法人向けソリューションを開発。具体的なソリューションプランとして、①調理ロボット連携ソリューション②検温ソリューション③受付ソリューションーーを提案する。

 ①調理ロボット連携ソリューションでは、「ロボットカフェ」や「ロボット居酒屋」などロボットを活用した無人店舗でのオーダー受付係を「Kebbi Air」にすることで、これまで一体だった調理と接客を分担し、よりコミュニケーション力の高い無人店舗の運営を可能とする。同時に、タッチパネルやボタンなど指でタッチするオーダーではなく、声によるオーダーに変更できるため、新型コロナウイルスの感染リスクの低減にも役立つ。

 ②検温ソリューションは、「Kebbi Air」と赤外線体温測定器をセットで提供し、入店・入館時の水際対策に利用するもの。事前に顔写真を登録すれば、一人ひとりの顔を認識し、体温測定と同時に個人別データも記録できる。また体温結果をロボットのタッチスクリーンに表示したり、基準値を超えた場合はアラート音声で注意勧告できるので、店舗や教育機関、公共施設などさまざまな施設での利用を想定しているという。

 ③受付ソリューションは、QBITが開発した「おもてなしエンジン」などの知見を活かし、「Kebbi Air」のコミュニケーション力を最大限に発揮する受付を実現。ロボットが、どのような手振り・身振り・発話をすれば人が楽しくなり、直観的でスムーズなコミュニケーションを取れるのかというロボット・コミュニケーションのノウハウを組み込んで提供する。

 電源とWiFi環境があれば導入でき、導入費用は、「Kebbi Air」を受付として利用する場合は税別35万円~となる。アームロボットを連携させ、オーダー受付から調理・接客対応する場合は同500万~1000万円を想定している。ランニングコストは、運用方法や保守内容によって異なるため、個別で見積もる。デモンストレーションやお試し利用は随時問い合わせフォーム(https://www.qbit-robotics.jp/contact-1)で受け付けている。同社は今後も、「Kebbi Air」とアームロボット・搬送ロボット・コミュニケーションロボットとの連携を強化し、さらなる省人化・自動化の実現を目指す。

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