フリマアプリ〈メルカリ〉を展開するメルカリは、2024年初春にスキマ時間を活用して働ける求人プラットフォーム〈メルカリ ハロ〉を提供し、単発・短時間でのアルバイトをマッチングするスポットワーク事業に参入する。今回、サービス開始に先駆け、〈メルカリ ハロ〉で働く人を募集したいというパートナー企業の先行受付(https://about.mercari.com/contact/mercarihallo/)も始めた。
同社は23年2月に設立10周年を迎え、〈メルカリ〉の月間利用者は約2260万人、直近1年間のGMV(流通総額)は1兆円規模に達している(23年6月時点)。また、モノだけでなく〈メルペイ〉の決済・与信事業やクレジットカード〈メルカード〉の提供、〈メルカリ〉上での暗号資産取引など、あらゆる価値が循環するエコシステム構築を進めている。
今回、スポットワーク事業に参入し、「モノ」「お金」「信用」の循環に「時間・スキル(働く)」を加えることで、モノの循環・決済・与信といった既存事業と組み合わせ、働いた給与を即時に〈メルペイ〉で受け取り、〈メルカリ〉や日常のショッピングでの決済、〈メルカード〉の支払いに活用できるようにする。将来的には「働く」ことで得た「信用」を実績としてメルカリに蓄積するといったシナジー創出も目指す。
〈メルカリ ハロ〉は「だれでも、すぐに、かんたんに」をコンセプトとし、これまでスポットワークを利用したことがない人でも、〈メルカリ〉の本人確認済みアカウントがあれば、新たに情報を入力することなく簡単に仕事を探せる。仕事を募集するパートナー企業に対しては、さまざまな業界・業態の小規模事業者から複数店舗を展開する企業まで幅広く利用できるよう、労務・データ管理などを考慮したシステムの提供を目指すとしている。
実際の流れとしては、〈メルカリ ハロ〉で仕事を募集すると、先着順で自動マッチングされ、ドタキャンがあった場合はペナルティを設けることも検討している。給料は事業者側がメルカリに支払い、最短で即日の日払いを予定。掲載費用などはかからず、求人がマッチングした際に発生する手数料として「賃金+交通費」の30%を支払う仕組みとなる。現在、終了日未定でこの手数料が当面の間無料になるキャンペーンを実施している。