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外食のランチ単価は1103円で微増も利用頻度は減少【リクルート調べ】

2021年4月23日 3:30 pm

 リクルートが、首都圏・関西圏・東海圏の有職者(職業が「公務員」「経営者・役員」「会社員」「自営業」「自由業」)の平日ランチについてアンケート調査したところ、「出前、デリバリー」と「飲食店で外食」の平均単価が共に前年より増額した一方、「外食」の頻度は減っていることがわかった

 平日のランチの形態別予算を聞いたところ、最も高かったのは「出前、デリバリー」で平均1171円(前年1128円)で、次に「飲食店で外食」が平均1103円(前年1039円)と続き、共に前年より増額した。ちなみに最も安い「自炊、または家族等が作った食事・弁当」は平均360円(前年345円)だった。

 性年代別では、20代男女で「出前、デリバリー」が特に高く(20代女性:1294円、20代男性:1256円)、20・50・60代女性では「飲食店で外食」が高かった。また「飲食店で外食」では、男性よりも女性の方が単価が高い傾向が見て取れた。
 (※本図表に平日ランチ全体の平均値も掲載しているが、この調査ではそれぞれの食べ方の購入頻度を聴取しておらず、集計に考慮していないため、市場の平均値と読むことはできない。参考値として掲載している)

 ランチの取り方では、「自炊、または家族等が作った食事」が33.4%と、前年の22.1%から約1.5倍増となった。2位は「小売店や飲食店で購入した食事」(中食)19.8%で、前年1位だった「自分、または家族等が作った弁当」19.1%は3位に後退。4位「社食、学食」(8.0%)、5位「飲食店で外食」(7.9%)と続き、2位から5位までのスコアは前年より減少した。「自炊、または家族等が作った食事」は男性よりも女性で高く、特に20~40代女性で顕著に高い。

 次に、「1年前と比べてランチの食べ方で増えているもの」で「増えた」と「やや増えた」の回答の合計値を見ると、「自炊、または家族等が作った食事・弁当」37.0%、「小売店で購入した弁当・総菜」20.1%、「飲食店からテイクアウトしたもの」13.3%の順となり、全体の3分の1以上で内食(自炊)が増加。中食も調査した全5項目で前年よりスコアが高くなった。一方、外食は調査した全3項目でスコアが減少している。

 同社は「女性に内食や中食の活用が進んでおり、外食する時には『たまのぜいたく』を楽しんでいるのかもしれない」と分析した。

 「1年前と比べてランチの食べ方で減っているもの」で「減った」と「やや減った」の回答者の合計値では、「飲食店で外食」43.6%が最多となり、前年も全項目中最多(22.1%)ではあったものの、スコアはほぼ倍増した。次いで、「小売店で購入したものをその場でイートイン」が22.2%で、「減少」のトップ2を外食が占めた。

 「働き方の変化に伴い、1年前と比べてランチの食べ方に変化があったか」では、「テレワークの増加」により、「1人でランチを食べることが増えた」32.5%、「自宅でランチを食べることが増えた」32.1%など、大きな影響が見られた。また、「時短や効率化」のために「ランチで外出(外食)する機会が減った」(23.5%%)、「1人でランチを食べることが増えた」(20.8%)も前年よりスコアが増加した。

 同調査は、3都市圏に住む20~69歳の男女を対象に1月19日から2月3日に実施し、その中から有識者の有効回答5710件を抽出した。