調査・統計ニュース

スパークリングワインの輸入数量が過去最高に【キリンHD調べ】

2023年11月13日 3:10 pm

 キリンホールディングスが発表した、財務省関税局資料を基にした年間輸入数量と国税庁資料を基にしたワインの年間消費数量の調査結果によると、2022年のスパークリングワインの輸入数量が、前年比約15%増の4万4428klで過去最高を記録した。10年前と比較すると約60%増となり、拡大傾向が続いている。

 同社は今回の結果について、飲食店などの需要増により市場が回復したことなどによる影響で、ワインの関税撤廃でEU加盟国産ワインの輸入量が大幅に増加した19年を超えたと分析。生産国別ではフランスが全体の約41%を占め1位となっている。

 スティル(非発泡性)ワインについても少しずつ回復しており、3年ぶりに前年比増となった。生産国別ではフランスワインが約30%を占め1位となり、3位のイタリア、4位のスペインなどを含めた欧州産ワインが全体の約60%を占めている。

 一方、21年のワイン消費数量は対前年比4%増の35万4992klとなり、10年前と比較すると約28%増と、こちらも市場拡大の傾向を裏付けた。また、22年1月現在の国内のワイナリー数は453場で、前年より40場増加。エリア別1位の山梨県、2位の長野県、3位の北海道、5位の岩手県でワイナリー数が増えている。同社は「赤ワイン人気により大きな消費を生んだ第6次ブーム(1997~98年)や、チリを中心とした新世界ワインと日本産ブドウ100%で造る日本ワインへの人気が高まった2012年からの第7次ブームなどを経て、日本国内のワイン消費数量は40年で約8倍となるなど、着実に伸長している」との見方を示した。