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DMM.comが日本初上陸のケニアワインでワイン輸入事業に参入

2019年6月28日 11:09 am

 動画配信事業などを手掛けるDMM.com(東京・六本木一丁目、亀山敬司会長)は、同社では初となるワインの輸入事業に参入し、第1弾として赤道直下のケニアで作られている〈Leleshwa(レレシュワ)〉の販売を始めた。

 同社は2015年にアフリカ事業を立ち上げ5カ国に拠点を設置。そのうち17年に設立した美容事業を展開するDMM.Kenyaの従業員が、ケニアの大手企業ケニアナッツカンパニーがケニアで唯一のワイナリーを設立し、100%手摘みでワインを造っていることに感銘を受けたことをきっかけに、日本での独占販売権を獲得。DMM.comも3月に日本での酒販免許を取得し販売を始めた。

 ワイナリーは赤道直下ながら標高2000m前後の高地に位置するため最高気温は32℃を超えず、ミネラルが豊富な火山性土壌のため塩味を感じる土質でワインに適したテロワール(気候風土)となっている。現在、白(ブドウ品種=ソーヴィニヨン・ブラン)の辛口・甘口と、ロゼ(ブドウ品種=シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン)の3種を用意。白・辛口の〈レレシュワ ソーヴィニヨン・ブラン〉は、南アフリカ最大の国際ワインコンクール「ミケランジェロ・インターナショナル・ワインアンドスピリッツ・アワーズ2017」でダブルゴールドを受賞。レモンやグレープフルーツのよう な香りに酸味がアクセントとなり、天ぷらなどの和食にも合うという。白・甘口の〈同 スウィート・ホワイト〉は果実の上品な味わいと酸味のバランスが良く、1L当たりの残糖量が50gと飲みやすい点が特徴。〈同 ロゼ セミ・スウィート〉は色合いが濃く、フルーティな甘みの中に程よいボディ感があり、後味もすっきりしていることから、中華料理やエスニック料理など、甘辛くスパイシーな料理との相性がいい。

 商品名の〈レレシュワ〉は、マサイ語でセージの樹を意味しており、エチケットにもブドウ園の周りに生息する野生のセージのイラストを採用した。

 現在、ワイナリーでは設備投資を積極的に進めており、若木の栽培面積も増やしていることから、当初8万本だった出荷量も大幅に増える予定。現在のところ、ケニアと日本でしか販売されておらず、飲食店などを中心に認知度を高めつつ、小売りでも販売していく方針だ。食品事業自体がほぼ初めてとなる同社は「ケニアで高品質なワインを造りたいとの思いから設立されたワイナリーで、さまざまな課題を乗り越え20年かけて販売にこぎつけた。ケニアと日本でしか手に入らない赤道直下産のワインとして希少価値も高く、開発ストーリーもある。まずは南アフリカ産に次ぐアフリカ産ワインとなるように広めたい」として、ゼロからの販路開拓に取り組んでいる。

外食日報2019年5月27日付掲載