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食材調達で水産資源と漁業のサステイナビリティを応援する飲食店パートナーの公募開始!【UMITO Partners】

2023年7月18日 10:04 am

 水産国際エコラベル認証コンサルティング事業などを手がけるUMITO Partners(東京・神田、村上春二社長)は、7月17日の「海の日」から、水産資源と漁業のサステナビリティを食材調達で応援する飲食店やホテルなどのパートナーを公募開始した。

 具体的には、同社が東京・豊洲の仲卸である中原水産とタッグを組み、サステナブルな漁業を目指して活動を行う漁業者からの水産物を飲食店が調達する支援をし、そのような漁業者からの水産物ということを示すメニュー掲載用のロゴ提供などを行う。

 調達する食材の一例として、北海道苫前町で樽流し漁業により漁獲された小笠原宏一さんの「ミズダコ」がある。

 2.5kgサイズ未満のミズダコは再放流するという公的規制に加え、更に獲りすぎないよう資源状態に伴い、使用する漁具数を調整するルールを専門家と決めて漁を行っている。

 また、小笠原さんが部会長を務める北るもい漁協苫前支所・苫前いさり部会が、漁を通して年間の漁獲量、漁による海底の環境や生態系への影響などを記録・モニタリングを実施しているという。

UMITO Partnersのサイトより引用

 飲食店はパートナーとなることで、このようなストーリーのある旬で高品質な水産物を入手でき、お客さんにもストーリーを伝えつつ、サステナブルな漁業活動を支援することができる。

 飲食店側の登録費などは無料で、実費は水産物の仕入代や送料などのみ。UMITO Partnersは、漁業者の売上の数%を手数料としてもらう仕組みだ。

 すでに「the Blind Donkey」(東京・清澄白河)や「AUDACE」(東京・中目黒)、「d47食堂」(東京・渋谷)といった飲食店や、「マンダリンオリエンタルホテル」、「ヒルトン・ホテルズ&リゾーツ」などの高級ホテルもパートナーとなっている。

 パートナー企業からは「当社では生産者との繋がりを大切にしているため、このようなサステナブルな漁業に取り組む漁業者から直接仕入れることは、他社との差別化になる取り組みだと思っている」という声や、「レストラン経営をするなかで、自然を大切にする生産者を支援することはとても重要だと思っている。そのような生産者から調達した食材を使うことで、おいしくて品質が高い料理を提供できるだけでなく、食材の裏にあるストーリーの共有にも繋がり、お客さんと自然とのつながりを深めることができる」などといった声が寄せられているという。

 同社は、「海と漁業のサステナビリティは、水産資源や海に恩恵を受けて生業とする漁業者はもちろん、飲食店もビジネスを続けるためには必要不可欠だ」とした上で、「優先的な調達を通じてサステナブルな漁業を目指し、課題解決に取り組む漁業者の応援に繋げ、当社の目指す『いつまでも続くおいしいウミとヒトの関係』を実現させたい」と述べる。