飲食店向け予約管理システム〈ebica(エビカ)〉を運営するエビソルが、1万5000店舗の飲食店が導入する〈ebica〉と複数のグルメサイトからの予約を一元管理する〈グルメサイトコントローラー〉のデータを基に2019年から22年までの3年間で変化した予約動向をまとめたレポートによると、ネット予約が電話予約とほぼ同比率まで増加したことがわかった。
予約手段では、22年12月のネット予約が48.9%、電話予約が51.1%とほぼ半分となった。コロナ前の19年1月はネット予約が38.1%、電話予約が61.9%と10.8ポイントの差があったことから、大幅に差が縮まった。
そのネット予約の経路をある飲食店の忘年会シーズンで比較したところ、19年12月は店舗公式サイトなどを含む従量課金がかからないメディアを経由した「ダイレクト予約」の割合が全体の14.3%だったのに対し、22年12月は全体の33.3%と、2倍以上に増加していた。
同社は、「消費者の検索導線が変わりつつあるため、従量課金がかからないメディアを経由した『ダイレクト予約』の割合を高めることが、WEBマーケティングの強化や再来店率の向上につながる。一方で、引き続き重要な導線となっているグルメサイトも並行して活用していくことも必須となる」との見解を示した。
全国の飲食店の予約数を忘年会シーズンの12月で比較すると、22年12月の総予約数はコロナ前の19年12月の106.4%となり回復傾向にあることがわかった。一方、時間帯別の内訳を見ると、ランチタイム(11〜14時)、カフェタイム(14〜16時)、アーリータイム(16〜18時)の時間では22年12月が上回っているものの、飲食店のピークタイムである18〜21時は19年12月比で91.4%と依然として下回っていた。
最後に、時間帯別の予約1組あたりの人数を忘年会シーズンの12月で比較すると、22年12月は19年12月に比べて16〜18時(アーリータイム)、18〜21時(ピークタイム)、21時以降、全時間帯で1組あたり平均約1人分減少。少人数化が進んでいる実態がデータ上でもはっきりと表れた。