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7割超がGoogle口コミ参考に!店からの個別返信には6割強が来店意向示す【ONE COMPATH調べ】

2022年3月18日 12:52 pm

 凸版印刷のグループ会社であるONE COMPATH(ワン・コンパス、東京・田町、早川礼社長CEO)は2022年1月7日~13日、全国の男女8576人を対象に、お店の情報収集や口コミに関する意識調査を実施したところ、生活者は小売や飲食店などの店舗情報を調べる時には半数近くが企業の公式ホームページやGoogleを活用し、72.8%がGoogle上の口コミを参考にしていることがわかった。
 さらに、口コミに対して内容に即した個別の返信があった場合、口コミがポジティブかネガティブかに関わらず65%以上の人が来店したい気持ちになるなど、口コミの重要性が現れる結果となった。

 最初に、スマートフォンやPCで店舗情報を調べる際に何を活用するかという質問に対し、「企業やサービスのホームページ(オウンドメディア=企業自らが所有し、消費者に向けて発信する媒体)」が47.3%、「Google検索(Googleマップ含む)」が46.5%となり、半数近くがこの2つを活用して店舗の情報を調べていることがわかった。
 他、Shufoo!などの「店舗情報メディア」が39.2%、「Yahoo!検索(Yahoo!地図含む)」が31.3%と続いた。

 次に、「行ったことがないお店」「前から気になっているお店」「リピートするお店」という3つの軸で、どのメディアを使って調べるかを聞いたところ、「行ったことがないお店」を調べる際に最も使われるのは「Google検索(Googleマップを含む)」80.4%、続いて、「Yahoo!検索(Yahoo!地図を含む)」75.7%だった。

 「前から気になっているお店」を調べる際に最も使われるメディアは「SNS」66.7%、続いて「企業やサービスのホームページ(オウンドメディア)」63.6%となった。
 「リピートするお店」を調べる際に使われるのは、Shufoo!などの「店舗情報メディア」が最も多く52.1%、次に「LINE」31.7%という結果になった。

 同社は、「店舗側からすれば、Google検索やYahoo!検索は新規顧客の獲得につながりやすいメディアといえる。また、店舗に関心のある潜在顧客には、SNSとオウンドメディアの効果が高いといえそうだ。リピーターについては、「友だち機能」や「お気に入り機能」などを使って日常的に店舗の情報を収集するのに適しており、繰り返しその店舗を利用する既存顧客が使用するメディアといえる」と分析した。

 Google検索やGoogleマップ上に掲載されている口コミの情報を参考にしたことがある人に、どのような内容を参考にするかという質問では、ポジティブな口コミが79.8%、ネガティブな口コミが69.9%となり、基本的にはどちらも参考にする人が多いことがわかった。

 また、口コミに対する「お店からの返信」と回答した人が24.8%となり、4人に1人が口コミに対する店舗側の対応を参考にしていることも判明した。

 口コミに対する店舗側の対応について、「返信なし」の場合、「定型文」の場合、「内容に即した個別の返信」があった場合と3つのシーンに分け、どんな印象を受けるかを聞いたところ、口コミがポジティブかネガティブかに関わらず、店舗側が「内容に即した個別の返信」をすると、そのお店に行きたくなると思うという回答(「そのお店に行ってみようと思う」「どちらかといえばそのお店に行ってみようと思う」の合算)が、65%以上にのぼった。
 「返信なし」19%以内や「定型文」23%以内と大差をつけ、口コミへの個別の返信対応が来店機会の創出になり得ることがわかる。

 Google上に口コミを投稿したことがある人は17.0%。投稿する理由としては、「店舗に対してポジティブな印象を持った時」66.6%、「店舗に対してネガティブな印象を持った時」46.5%となった。
 また、Googleの口コミ投稿をしたことがある人に対して、店頭の「お客様の声」を書いた経験があるかを尋ねたところ、半数以上の51.1%が「お客様の声」を投稿したことがあると回答した。
 一方で、今まで「お客様の声」を書き込まなかった48.9%の人でもインターネット上に口コミ投稿をしていることが分かった。

 同社は、「店舗の実態がこれまで以上に表面化しやすくなっているといえる。ポジティブな口コミだけであれば店舗側としては嬉しい限りだが、ネガティブな口コミが書かれる機会も増加しており、口コミの管理や対応は今や重要なテーマである」と指摘した。

 「Google検索(Googleマップ含む)」を利用すると回答した人を対象に、どのような情報を調べるかを聞くと、「お店の場所」が88.9%と最も高く、次に「営業時間」が75.9%と続いた。「商品情報」「お店のホームページ」や「お店の雰囲気(写真など)」はそれぞれ半数近くいた。

 「Google検索やGoogleマップ上に、誤った店舗情報が掲載されていることに気づいた経験はありますか?」という質問では、38.7%の人が「ある」と回答した。誤情報の内容については、「営業時間」57.6% 、「閉店していた」53.2%というように、主に営業状況に関する情報だった。

 情報の誤りに気づいた人のうち、4人に1人(24.9%)が「店舗への印象が悪くなる」と回答している。同社は「間違った情報を放置することで店舗への印象を悪くしてしまう場合があるので、店舗の情報を正しく提示することが非常に重要だ」という。