ぐるなびは23日、2回目となる「お米メニューアイデアグランプリ」を開催し、割烹一献の樋口文也さん(東京)による「炒り米焼プリン」を特別審査員賞に選出し、入賞4作品とノミネート20作品も発表(https://pr.gnavi.co.jp/promo/komenu-gp2023/results.html)した。
同グランプリは農林水産省による「米を利用した新たな商品開発等の取組支援」事業の一環として米の需要拡大を目的に、5月31日から6月30日まで募集したもの。応募総数は昨年の1.3倍となる214作品となり、その中から「トレンド性」「新規性・将来性」「実現可能性」の3つの観点で審査された。
審査は、中沢美佐子さん(「料理王国」元発行人)、武藤麻実子さん(日本食糧新聞社の月刊「食品 新製品トレンド」編集長)、山下治男さん(山下食糧株式会社代表取締役)の3人の審査員と特別審査員の松村沙友理さん(タレント)が行った。
【受賞4作品】
東海調理製菓専門学校・小池恵さん(静岡)
「マシュマロのような、おモチのような不思議な食感!お米で作ったカラフルギモーヴ」
<作品概要>
ギモーヴの特徴のフワッとした食感を生かしながら、米粉のモチモチ感を加えて、マシュマロのようなわらび餅のような食感が楽しめるスイーツにしました。
<審査員講評>(山下 治男 審査員)
グルテンフリーの実現と、メニューバリエーションの広がりが期待できる、スイーツの範疇に留まらないアイデアに商品の具現化を感じております。他の菓子とは類似するようでしていない食感の分野で、マシュマロのように軽すぎず、ういろうのような重たさはなく、良い部分をハイブリットさせた熱意に敬服いたしました。
梅花女子大学・森涼葉さん(大阪)
「タイ風ライスたこ焼き」
<作品概要>
鶏のダシで炊き上げました。炊く時に鶏もも肉を入れることによって鶏の風味が移ったおいしいお米になりました。生地のアパレイユにも米粉を使っています。
<審査員講評>(武藤 麻実子 審査員)
タイと大阪のおいしいモノが融合している印象です。タコ焼きはいろいろ融通が利く調理法でもある中で、若年層にも好まれるカオマンガイを一口焼きにしているのは、目新しさ満載のファストフードとしても価値ありでしょう。パクチーが苦手な受賞者様が、あえて入れてでもおいしく食べられるように工夫した点にも興味を持ちました。
フードコーディネーター・岡本真悠子さん(東京)
「岡山のブランド米 里海米を使用したカンノーロ」
<作品概要>
冷めてもおいしいお米を使用することで、余ったごはんでおいしいお菓子に大変身させられます。米粉と白米を使用しているので、小麦粉アレルギーの方でも食べることができます。
<審査員講評>(中沢 美佐子 審査員)
環境にやさしい岡山のブランド米「里海米」を使い、若い世代に自然にも体にも優しい米をお菓子に変身させたメニュー。メニュー考案に至った提案者のバックボーン、若い人が農業と食べる人の架け橋になるという想いに期待しています。
レプラコーン。・村井哲也さん(神奈川)
「柚子風味のお米のプリン、薄茶糖(お抹茶)のアフォガート、サクサクお米のクッキー添え」
<作品概要>
国の地域産業資源活用で認定を受けている茅ケ崎のお米(湘南タゲリ米)を使用。 火入れに関しては、最初にごはんを炊くのではなく茹でる工程を入れ、中心部までしっかり火を入れて、そのあと豆乳で炊き込みお粥状状態にしています。クッキーにはライスパフを使用し、サクサク感を味わえるようにしています。
<審査員講評>(中沢 美佐子 審査員)
地産地消を意識し、既にいくつか商品化し販売までされているので、実現性の高さがポイントにつながったと思います。インバウンドのニーズを取込んだ日本をイメージできる商品になっていると思います。
【特別審査員賞】
割烹一献・樋口文也さん(東京)
「炒り米焼プリン」
<作品概要>
炒った時のお米の香ばしい香りを牛乳に移しプリンにしています。 お米の炒り加減は焦げたらおいしくないので、狐色を目掛けて丁寧に炒ってます。最後に炒り米の粉末をかける事でより米感が強く伝わります。
<特別審査員講評>(松村 沙友理 特別審査員)
まだ世の中に出回っていない新しさと、お米とプリンという“和と洋”、“主食とスイーツ”の意外な組み合わせを上手く合わせていて、その上、身近に感じれる存在感が素敵だなぁと思いました。このアイデアメニューでお米への新しい良いイメージを持つ人が増えることも期待できると感じました。
【ノミネート20作品】
審査員の中沢美佐子さん(「料理王国」元発行人)は、「今年のトレンドであるアジア料理を取り入れたメニューやスイーツの提案も多く、改めて米の可能性が広がってきていると感じた。今後の商品化にも期待したい」とコメントした。
入賞者には賞金10万円、特別審査員賞には米1年分、ノミネート作品には5000円相当のギフトカードが贈られる。また、受賞した24作品については商品化される可能性もある。