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AIが出店エリア選びや事業計画書作成など支援する無料アプリ誕生【ジュンビー】

2022年3月15日 12:05 pm

 飲食店を始めようと思っても、営業許可などさまざまな申請書類を提出する必要があり、詳しくないエリアだとその商圏について調べるのも骨が折れる。そんな中、地図AIエンジン開発、地図マーケティングサービスなどを提供するデータインサイト(東京・幡ヶ谷、中西義樹社長)は、無料で使える飲食店の出店準備支援アプリ〈ジュンビー〉β版をリリースした。

 昨年9月にトライアル版として発表した〈CHARTA(カルタ)〉から得た知見を活かし、さらに使いやすく、分かりやすくするとともに開業時に役立つ機能を追加。地図領域での機械学習に特化したプログラムで、価格査定や売上予測を行うAIエンジンを「CHARTA」とし、アプリサービスを〈ジュンビー〉として衣替えした。

 さまざまな飲食店の出店・経営支援を手掛けているコンサルティング経験者などが監修して作られた〈ジュンビー〉では、「CHARTA」を活用して開業を考えている人に役立つ4つの機能を搭載。1つ目は、参考にしたい店の内外装や料理などを写真で撮影しても、他の写真と一緒になり探すのが面倒という意見に応えるため、100枚まで写真を保存できるようにした。

 2つ目は、資格取得や準備する書類など、出店までに必要となるタスク(ToDoリスト)を一覧で表示。どこまで進んでいるかの進捗管理を行い、もし書類提出などの準備をしないまま開業するとどういうリスクがあるかなども説明する。

 3つ目は開業予定地周辺の賃料相場、競合店舗の出退店情報に加え、その商圏の人口や性別、年代など国勢調査を基にしたデータを表示することで、そのエリアの特性を知る手助けをする。

 4つ目は、客単価や席数、回転率などの欄に入力していくだけで収支をグラフ化し初期投資額などを自動で算出。それを基に、AIが事業計画書作成を支援する。

△サンプル画面

 このほか、「つながり」をタップすると、不動産業者や食材卸、コンサルタントなど、必要な専門家や企業を探し、掲載企業に簡単に問い合わせできる機能を搭載。現在、この欄に掲載するパートナー企業も募集している。

 パートナー企業は、「つながり」欄から問い合わせがあった件数に応じてデータインサイトに料金を支払う仕組みで、これによりユーザーは無料で利用できるようにした。また、パートナー企業専用バージョンを作成して提供するOEM版にも対応。OEM版では専用のデザインにしたり、同業他社を「つながり」欄に掲載しないようにすることなどができる。

 現在、対応エリアは東京23区内のみとなっているが、4月中までに大阪でもサービス提供を始め、その後も順次全国の主要都市に広げていく計画。また、今後搭載予定の一部サービスについては有料にすることも検討している。

※関連ページ
AIが無料で出店希望エリアの家賃相場と商圏分析【CHARTA】
https://foodfun.jp/archives/15813