地場産業の活性事業を手掛けるReterras(リテラス/新潟県粟島浦村(あわしまうらむら)、本保輝紀社長)は、地元漁師と地域おこし協力隊と連携し、全国の飲食店やホテル、消費者向けに「粟島(あわしま)鮮魚直送便」のサービスを開始した。
粟島は新潟県北部の日本海に浮かぶ離島。本土からフェリーで約90分、35km離れたところに位置し、全域が岩船郡粟島浦村に属する。
「粟島鮮魚直送便」は、この粟島で定置網漁を営む島内最大の水産会社「粟島定置」と地域おこし協力隊が連携し、粟島周辺の漁場で獲れた鮮魚を取引先の宿泊施設や飲食店、消費者に直送するサービスだ。
魚の目利き、下処理、梱包、発送は粟島の地域おこし協力隊が担当し、リテラスが本サービスの運営に加えて取引先の開拓を担当している。水揚げから下処理加工までスピーディに行うことで、新鮮な状態の鮮魚を提供できるという。
地域おこし協力隊で本サービスの現場責任者である川原さんが目利きし、厳選した鮮魚を究極の血抜きと呼ばれる「津本式」で下処理処理加工をする(津本式公認取得済)。
「津本式」とは、神経締めした魚体のエラにホースを挿入して送水し、極限まで血を抜く方法で、体内に残っている血を流し出すことで腐敗や鮮度の劣化を防ぎ、長期保存が可能になるという。
なお、粟島の鮮魚は全て天然もの。そのため、魚種の指定はできないものの、旬の時期に応じた鮮魚を直送する。取引開始となった場合、料金は魚種に応じて変動し、資材代・送料が別途かかる。
すでに新潟県内の「炉端割烹 炭なじ」や「瀧ざわ~円居(まろい)~」といった契約飲食店では好評を博しており、リテラス代表の本保輝紀さんによると、東京の飲食店からも問い合わせが入っているという。