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カンタンに酸化抑制! 特殊加工のステンレス板を入れるだけでフライヤーの油が汚れづらい!!【ゼストグレイン】

2020年3月25日 12:11 pm

写真はイメージです

 近年、フライヤーで使う油の劣化を抑える技術が進化する中、電気を使わず、ただフライヤーの中にステンレス製の板を入れておくだけで油の酸化を抑え、交換頻度を減らすことで最大50%の油を節約できた製品「オイルファイン」が、ワタミやセクションエイト、GOSSOなどの店舗を含む約1000店で導入され、注目を集めている。

 ゼストグレイン(東京・溜池山王、廣岡剛社長)が2014年に発売した「オイルファイン」(製品ページ http://zestgrain.com/description/oil_fine/)は、特殊な触媒を混ぜた塗料を焼付塗装したステンレスの板をフライヤーに入れておくだけで油が長持ちするため、手軽に導入でき、電気代もかからず故障や破損の恐れがない点が評価されている。

 ステンレス板に塗られた特殊な触媒が、油分子の集合を切断してより小さな集合体とすることで酸化が抑えられるため、油の交換回数を減らすことができる。厚生労働省は、AV(酸化)値が2.5以上になった油は食中毒を引き起こす危険性があるため使用しないよう通達しており、HACCP(ハサップ)にもAV値による油の交換基準が盛り込まれている中、同製品を使用する店舗では定期的にAVチェックを行っており、その結果、導入前に比べて1.5~2倍の延命効果のあることが実証されている。実際に、ワタミの直営店では7日毎の油の交換が10日毎に、GOSSOの店舗では週2回から週1回に減った。また、テフロン加工と同様に食品衛生法の規格基準もクリアしていることから、調理器具としての安全性も確保されている。

 廣岡社長は「見た目ではなく、AV値を基に油を管理することが、これから重要になる。油の劣化を抑える製品には電気式のものが多く、電気代や定期的なメンテが必要になり、故障していても気づかないこともある。その点『オイルファイン』は、破損や故障の恐れがなく、週1回洗浄するだけなので、従業員への負担もかからない。油を長持ちさせることに加えて、170℃前後で発生する油煙を抑制し、サラサラな状態も持続する。廃油が減るので、環境にも優しい」と、そのメリットを話す。

 動物油にも植物油にも効果があり、フライヤーの種類やガス、電気など仕様の違いを問わない。18×22㎝で厚さが約1.5㎜、重量は約300gで、12~13Lの油につき1枚の割合で使用すると効果的だ。

 導入は月々のレンタルで、10L前後の小フライヤーの場合は1枚で月3000円(税別・以下同)、20L前後の大フライヤーの場合は2枚で月4500円となっている。導入前に試しとして検証テストを実施することもでき、使用中に破損した場合は、新品に無料交換する。