
酒類の小売・卸売などを手掛ける一気(東京・東村山、吉田晃浩社長)は、酒蔵とコラボして日本で造られる酒でショット用の酒を造る企画を実働させ、5月27日に第1弾となる日本酒ベースの国産ショット用プレミアムリキュール〈一気 – sake – (新潟)〉(アルコール度数46%)を発売した。
〈テキーラ〉や〈コカレロ〉〈イエーガーマイスター〉などで知られるショット市場は、世界的に市場が拡大している。一方、日本酒は世界的な評価は高いものの、酒蔵は減少し続けている。そこで同社は、市場として大きなショット酒市場に、全国の酒蔵と組んで製造する国産のショットリキュールを国内外に流通させ、外国の酒との置き換え需要を狙いつつ、酒類業界と飲食業界を盛り上げ、地方創生・地域活性化の一助も担うことを目的とした、ショット用プレミアムリキュール〈一気〉シリーズを企画・開発することにしたという。
その第1弾として、江戸時代から続く新潟県魚沼の老舗酒蔵である玉川酒造にこの企画を持ち込み、2023年初春から、玉川酒造で造られた日本酒をベースにしたショット用プレミアムリキュールづくりを開始。ショット酒としての完成度を高めるためには、アルコール度数をあげるだけでは意味がなく、飲みやすく日本酒らしさを活かすことを目指し、約15カ月にわたる開発期間を経て完成させたという。
〈一気 – sake – (新潟)〉は、新潟県の酒米を吟醸酒同等の精米歩合に磨き、酒造の裏山から湧き出る大清水で日本酒度+66という超辛口に仕立てて天然の雪で低温貯蔵・熟成させた、日本一のアルコール度数(46%)の日本酒ベースのリキュールに、北海道産の甜菜(てんさい)糖によるほのかな甘みと、愛媛県瀬戸内産のレモンによるさわやかさをマッチさせたことで、淡麗さと飲みやすさの両立した味わいとなっている。
ショット酒として飲む際には、15mlのハーフサイズショットグラスを推奨しており、以下の4つの飲み方を提案する。
1.不凍酒のため、冷凍保存した瓶から冷やしたグラスに注ぎショットとして一気に飲むという飲み方
2.冷凍温度から飲み始め、室温へとだんだん温度変化していく中で変わっていく味覚の変化を時間経過とともに楽しむ飲み方
3.カクテルのベースとなるリキュールとして使う飲み方
4.贈答用市販品に付属している「酒かす塩」を、ソルティードッグのようにグラスのフチにつけたり、「酒かす塩」を肴に飲むことで、甘味、酸味、苦味、旨味を持つ〈一気〉と塩味と旨味を持つ「酒かす塩」によって、五味すべてを風味豊かにまろやかに味わう飲み方
参考小売価格は720mlで1万5000円。今後、自社通販サイトと東京都内近郊の飲食店で取り扱いを始め、全国の飲食店や酒屋・量販店・問屋への卸販売も進めていく予定だ。
さらに第2弾として、長崎県で江戸時代から続く老舗酒蔵によるショット用プレミアム梅酒リキュール〈一気 – ume -〉の製造が決まっており、第3弾のショット用プレミアムボタニカルジン〈一気 – gin -〉も開発中で、今夏発売予定だという。