新型コロナウイルスが感染症法上5類に移行し、経済活動も活発化するなか、最近はインバウンド(訪日外国人旅行)客の姿も目立つようになってきた。
リクルートの外食市場に関する調査・研究機関であるホットペッパーグルメ外食総研が2023年8月1日~9日、首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女9484人に、国内の飲食店で外国人に「話しかけた」または「話しかけられた」ことがあるか聞いたところ、「話しかけたことがある」は9.4%、「話しかけられたことがある」は16.9%、「話しかけた」または「話しかけられた」は19.8%だった。
話しかけられた内容は、「日本の観光について」以外では、「注文の仕方」(23.8%)、「メニューや味付け」(21.5%)、「日本の食べ物・飲み物全般」(18.8%)となった。
性年代別では、20・30代女性で「日本の観光」の、20代男性では「注文の仕方」「支払い」の割合が高くなっている。
一方話しかけた内容は、「出身地など相手のことについて」以外では、「注文の仕方」(25.6%)、「メニューや味付け」(22.3%)、「日本の食べ物・飲み物全般」(21.2%)の順となった。
性年代別では、50・60代男性や60代女性で「出身地など相手のこと」の、20代男女で「注文の仕方」の割合が他の性年代に比べ高くなっている。
また、20代女性では、他にも「支払い」「食べ方や調味料の使い方」「使われている素材や調理法」など、多岐にわたる項目で他の性年代に比べ割合が高くなっている。
話しかけた内容で「注文の仕方」や「メニューや味付け」の割合が高いのは、おそらく店内や店頭で戸惑う外国人を見た人が、親切心で説明してくれているのではないだろうか。
話しかけられた内容も同様の傾向にあることから、いざ店に入ったものの、注文の仕方が分からず、メニューを見ても英語表記がないと分からないため、周囲の客に尋ねたものと思われる。
これらの調査を鑑みて、飲食店では注文の仕方やメニュー、味つけについてはスタッフが少なくとも英語で伝えれられるようにしたり、店頭にPOPを掲示する・メニューに簡単な説明を掲載するといった対応をすることで、インバウンド客も安心して利用できそうだ。