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食中毒の注意チラシ無料配布し食べ残しの「持ち帰り」推奨!【神奈川県】

2023年5月31日 10:05 am

 国は、2020年から飲食店などでの食べ残しを持ち帰ることや食べきることを推奨することでフードロス削減を図る「mottECO(もってこ)」の取り組みを推進している。一方、各地で例年よりも早く梅雨入りする中、この活動に対して飲食店が不安を感じるのが食中毒だ。

 そこで神奈川県は、食べきれなかった料理を「持ち帰り」することを推奨しつつ注意点も明記したチラシを作成し、無料でダウンロードできるようにした。

 まず「mottECO」について説明すると、環境省が、消費者と飲食店の相互理解のもとで飲食店などでの食べ残しの持ち帰りをより身近な文化として広めることを目的として推進している活動。飲食店に掲示したりお客さんに配ったりできるロゴマークやチラシ、ポスター、シール用素材などを作成し、下記サイトから無料でダウンロードして利用できるようにしている。
■「mottECO」ダウンロードページ
https://www.env.go.jp/recycle/food/motteco.html

環境省のホームページから抜粋

 一方、厚生労働省は、「持ち帰り」する際の食中毒などの危険性について、お客さんと飲食店に対してそれぞれ以下のことに注意するよう促している。

【消費者の方へ】
◆持ち帰りは、刺身などの生ものや半生等加熱が不十分なものは避け、帰宅後に加熱が可能なものにし、食べきれる量を考えて、行いましょう。
◆自ら料理を詰める場合は、手を清潔に洗ってから、清潔な容器に、清潔な箸などを使って入れましょう。
◆水分はできるだけ切り、早く冷えるように浅い容器にい小分けしましょう。
◆料理は暖かいところに置かないようにしましょう。
◆時間が経過することにより、食中毒のリスクが高まるので、寄り道をしないようにしましょう。また、帰宅までに時間がかかる場合は、持ち帰りは止めましょう。
◆持ち帰った料理は帰宅後できるだけ速やかに食べましょう。
◆中心部まで十分に再加熱してから食べましょう。
◆少しでもあやしいと思ったら、口に入れるのは止めましょう。

【飲食店の方へ】
◆持ち帰りの希望者には、食中毒等のリスクや取扱方法等、衛生上の注意事項を十分に説明しましょう。
◆持ち帰りには十分に加熱された食品を提供し、生ものや半生など加熱が不十分な料理は、希望者からの要望があっても応じないようにしましょう。
◆清潔な容器に、清潔な箸などを使って入れましょう。
◆水分はできるだけ切り、残った食品が早く冷えるように浅い容器に小分けしましょう。
◆外気温が高い時は持ち帰りを休止するか、保冷剤を提供しましょう。
◆その他、料理の取り扱いについて、注意書きを添えるなど、食中毒等の予防をするための工夫をしましょう。

 多くの自治体でも、ホームページ上で注意を喚起する中、神奈川県はお客さん向けと飲食店向けに注意点も明記した「持ち帰り」チラシを作製。自由にダウンロードして利用できるようにした。お客さん向けチラシには注意点をイラストで分かりやすく示し、飲食店向けチラシでは注意点をチェックできるようにした。
■神奈川県「持ち帰り」チラシダウンロードページ
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/p3k/mochikaeri.html

神奈川県ホームページから抜粋

 神奈川県は、これらの取り組みにより「外食の際は、みんなでおいしく『食べきり』作戦!を実践し、食べ残しの削減を進めましょう」と訴えている。