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原材料欄の写真送るだけでメニューのアレルギー表作成! メーカー確認も代行【CAN EAT】

2020年10月28日 2:01 pm

 アレルギーを持つ人が増える中、飲食店にとってもアレルギー表示を求めるニーズは高まっている。一方で飲食店の現場からは、「アレルギーに関する問い合わせへの回答に時間がかかる」「厨房スタッフの回答が誤っていた」「包装材を捨ててしまった」「表を作成したいが人手が足りない」「食品表示の誤読があった」「表のダブルチェック・トリプルチェックに時間がかかる」といった声が聞かれ、トラブルにつながることもあるという。

 飲食店の食物アレルギー対応をサポートするCAN EAT(東京・神楽坂、田ヶ原絵里社長)は、スマートフォンで原材料欄を撮影するだけで簡単にアレルギーを判定できる「アレルギ一表作成代行サービス」https://biz.caneat.jp/allergenlist/の提供を始めた

 自社でアレルギー表を作成するには、多くの手間と時間、教育コストがかかることから、飲食店のアレルギー対応の業務負担を軽減すると同時に、読み間違いや把握漏れを防ぎ、正確で迅速なアレルギー対応を可能にすることを目的に開発。CAN EATが独自開発した自動判定システムにより、原材料欄の画像をCAN EATに送るだけでアレルギー表を作成。単品だけでなく、メニューごとのフォルダを作り、その中に加工品の写真データと生鮮品の情報を入れて入稿すると、メニュー単位でのアレルギー表も作成できる。

 同社のシステムを利用することで、例えば乳成分が含まれる「牛乳」「バター」「チーズ」「乳糖」と乳成分がない「乳酸カルシウム」「乳化剤」「ピーナッツバター」といった、判断が難しく人間の目視では見落としたり間違えたりしやすい表記についても正確にチェックできる。

 また、サバや大豆など特定原材料に準ずる21品目は、アレルギー表示の義務がないため、正確に判断するにはメーカーへの確認が必要となる。そこで同サービスでは、システムの判定と専門家によるチェックに加えてメーカーへの確認も代行する。さらに表示義務の項目追加など法律や制度の変更も多いことから、それらにもリアルタイムで対応できるメリットがあるという。

 利用するには、アレルゲン表示義務のある7品目のみと、表示推奨の20品目を含めた27品目の2つのコースがあり、共にアレルゲンの品目やコンタミの有無などを表記する「欄外注意喚起あり・なし」を選べる

 料金は、年間600加工品(1メニューで平均4加工品を利用する場合、150メニュー分)までで、「7品目・欄外なし」が年額5万円(税別・以下同)、「7品目・欄外あり」が同5万円+問い合わせ代行費用500円×加工品数、「27品目・欄外なし」が同9万円+同500円×加工品数、「27品目・欄外あり」が同9万円+同600円×加工品数となる。19年9月に表示推奨に「アーモンド」が加わったものの多くのメーカーで表示対応が遅れていることから27品目としており、「アーモンド」を加えた28品目の場合は、27品目と同額で受け付けるが、問い合わせが必要となる加工品数は多くなる可能性があるという。

アレルギー表のサンプル