放置竹林の課題解決を目指し国産メンマを製造販売するLOCAL BAMBOO(宮崎・延岡、江原太郎社長)が、宮崎県延岡市の孟宗竹(モウソウチク)を原料とする「延岡メンマ」の成分分析を実施したところ、麻竹(マチク)を原料とする中国産メンマと比較して、旨味が約7.0倍、コクが約9.6倍であることがわかった。
同社は、国産の孟宗竹を使用した「延岡メンマ」(国産メンマ)と中国産の麻竹を使用したメンマを、味付けを行う前の水煮の状態にし、グルタミン酸(旨味)、総有機酸(コク)、糖度(甘味)、硬度(かたさ)の項目の成分分析を実施したところ、以下の結果を得た。
アミノ酸の1つで旨味物質の代表的存在であるグルタミン酸含有量は「延岡メンマ」が48.10mg/100gだったのに対し、中国産メンマが6.85mg/100gとなり、「延岡メンマ」に約7.0倍の量が含まれていた。
食べ物のおいしさを引き出す「コク」を感じる成分である有機酸の総含有量は、「延岡メンマ」が3.55mg/100g、中国産メンマが0.37mg/100gとなり、「延岡メンマ」に約9.6倍の量が含まれていた。
また、「延岡メンマ」の糖度は1.55%で、中国産メンマ(1.11%)の約1.4倍となり、硬度は「延岡メンマ」が11.50N、中国産メンマが17.76Nだったことから、「延岡メンマ」は中国産メンマに比べて甘くて柔らかいという特徴があることが明らかとなった。
しかし、国内で使われているメンマは中国や台湾からの輸入品が大半を占め、国産メンマの流通量は極めて少ないのが現状だ。一方、日本の竹は食材や資源としてまだまだ活用の余地があることから、同社は今回の分析結果を活かし、さらなる国産メンマの消費活性化と竹の活用促進を目指すとしている。