Forbul(東京・小川町、平野晟也社長)が運営する⽇本酒ブランド「TAKANOME」は12月17日、日本酒〈TAKANOME〉の海底熟成プロジェクトにより熟成させた〈TAKANOME 海底熟成〉を、公式ECサイトにて全300本限定で販売する。TAKANOMEが熟成酒を販売するのは初となる。
「TAKANOME」は19年、Forbulが山口県の老舗酒蔵「はつもみぢ」(山口・徳山、原田康宏社長)と共同開発し、誕生した高級日本酒ブランドだ。
今回の熟成プロジェクトは、Forbul代表の平野晟也さんの、「日本酒業界の熟成分野はまだ未開拓だが、うまさの追求を考えたときに大きな可能性がある」という想いからスタートした。
熟成地である静岡・南伊豆のヒリゾ浜は、夏は豊かな自然と、多様性溢れるサンゴや魚が泳いでいることから奇跡のビーチと称される。
冬は冷たい水が流れ込む荒れ海となり、熟成に最適な貯蔵地といわれることから、この海底へ〈TAKANOME〉を半年間沈めた。その後-5℃の冷暗所に1年6カ月安置して味を落ち着かせ、計2年間熟成させた。
〈TAKANOME〉は生酒のため、味わいをコントロールするのが難しく、一般的には熟成向きではないといわれるが、同社はいくつかの海で貯蔵・熟成の実験を繰り返す中で、最適な熟成地としてヒリゾ浜を発見したという。
また沈めた場所によって波の振動が異なるため、同じタンク・場所に沈めたにも関わらず、さまざまに変化を遂げ、〈TAKANOME〉から5つの味わいが誕生した。
〈Milky Way(天の川)〉4万4000円(税込・送料込、以下同)、〈Edo no uzu(渦潮)〉3万3000円、〈Diamond Fuji(ダイヤモンド富士)〉3万8000円、〈Sea of Clouds(雲海)〉5万5000円、〈Undersea Temple(海底神殿)〉6万円の5種と、全種がセットになった〈海底熟成 スペシャルセット〉15万500円を販売する。
なお、〈Milky Way(天の川)〉〈Sea of Clouds(雲海)〉〈Undersea Temple(海底神殿)〉の単品製品は近日販売予定。
また、飲み比べを楽しんでほしいという思いから、オリジナルの〈TAKANOME〉(スペシャルセットには720ml(箱あり)・単品商品には180ml(箱なし)のミニボトル)が全ての商品に付属する。
ラベルの「鷹ノ目」の文字は書道家・万美氏が担当した。鷹が舞うような疾走感を表現したという。
今後は海底の他にも、樽での熟成なども現在研究を進めているという。