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飲食店がメーカーのサンプル配布で副収入得られるサービスが全国展開へ【シンクロ・フード】

2022年8月3日 12:23 pm

 飲食店の物件情報サイト「飲食店.COM」などを運営するシンクロ・フードは7月28日、自社製品をプロモーションしたいというメーカーなどが飲食店のイートインやテイクアウト・デリバリーと連携してサンプルを配布するサービス「E-promo@飲食店.COM(β版)」を始めた。昨年6月から実証実験を重ねたところ、さまざまな効果を確認できたことから本格的に全国展開することとした。

 同サービスは、メーカーなどが自社製品とマッチしそうなメニューや店舗イメージ、客層の店でサンプル品などを配布することでプロモーション効果を高めつつ、飲食店にとっても店舗外収入と集客に役立てられる仕組みとして考えられたもの。

 プロモーションしたい企業が同サービスを申し込むと、シンクロ・フードが「飲食店.COM」の会員にその内容をメールで配信して募集。興味のある店舗が応募し、プロモーション企業がその中からサンプル配布する店舗を選ぶ。選ばれた店舗は、そのサンプルを配布して顧客に試してもらうというスキームだ。

 飲食店が協力する際はプロモーション後のアンケートへの回答が必須条件となり、必要となる場合の経費分と協力金が支給される。経費や協力金はプロモーション内容によって異なる。サンプル配布などがメインとなる予定だが、コラボメニューの開発などもあり得るという。

サービスの流れ

 実証実験の具体例では、ビールをプロモーションしたい企業が東京と大阪の各10店舗で「アペロ(食前酒)」をテーマとしたキャンペーンを行い、それに合わせた新メニューとビールを試してもらうという内容で実施。その結果、お客さんから高評価を得て、ワイン専門店でもビール需要が高いといった新たな需要を喚起でき、飲食店の反応も前向きだったという。

 また、糖や脂肪などの吸収を抑えるサプリメントのプロモーションでは、女性の利用が多い業態やサプリの風味に合う業態で、同サプリを取り扱うドラッグストアから半径2km以内の拠点から配達されるデリバリーにサンプルを同梱。その結果、食事と一緒に試される機会が増え、配布開始前と比べてネットでの指名検索が4倍に増加した。

 シンクロ・フードはこれらの実証実験の結果を受けて「プロモーションに協力したことでリピーター獲得や集客にも役立ったという反応が多く、協力店の満足度も高かった」との結果を得たという。