調査・統計ピックアップ

コロナ感染再拡大で外食意欲低下も客足減少は限定的か【博報堂生活総合研究所・TableCheck】

2022年7月25日 1:19 pm

 新型コロナの感染拡大が回復を見せ始めていた外食業界に再び影響を与え始めているが、これまでのところ、一部自治体を除き行動規制は実施されておらず、客足などにどう影響するか注目される。

博報堂生活総合研
究所の調査結果

 7月初旬に博報堂のシンクタンクである博報堂生活総合研究所が実施した最新の「新型コロナウイルスに関する生活者調査」によると、外食意欲の回復が鈍化していることが分かった。同調査はコロナ下における生活者の意識・行動について首都圏・名古屋圏・阪神圏の20~69歳男女1500人を対象に7月1~4日に実施されたもので、感染拡大以前の状態を100点、感染拡大で極めて不自由な状態を0点として「生活自由度」を毎月調査している。今回は前回調査(6月2~6日)と比べて0.9ポイント悪化の62.6点となった。前年同月比では6.8ポイント改善している。

 前回調査後は新型コロナの新規感染者数が減少を続けたものの、今回調査直前の6月末ごろには感染者数が下げ止まって増加に転じた。コロナ感染の再拡大の兆しが出たことで、人々が再び行動抑制意識を強めた形だ。行動抑制傾向の「外食を控えている」の回答率は前月比0.3 ポイント改善の52.7%と改善は進んだが、改善幅は前回(4.2 ポイント)から大きく縮小した。

TableCheckの調査結果

 予約・顧客管理システムの開発・運営などを手掛けるTableCheck(東京・銀座、谷口優社長)が7月24日までの全国の飲食店約6300店舗の来店データを集計した結果によると、先週の飲食店の客足は、新規感染者数が増加などにより前週比94.1%ふたたび減少に転じた。

 しかし同社では「減少幅は小さく、その影響はこれまでの感染拡大局面に比べて限定的といえる」との見方を示した。