【第44回のテーマ】「お腹の感じはどんな感じですか？」

【第43回お題】 ●言葉遣い編●
　ワードチョイスシリーズ……日本語は単語やニュアンスが違っても、同じ意味や感じ方をさらに高める言葉が数多くあります。

問題
　味の表現に関しての「癖がある」「甘い」それぞれの他の言い方を３つ以上挙げよう

補足情報
※「癖がある」と「甘い」は全く別物で考える

■解答

　癖がある……・個性的・個性あふれる・独特な・オリジナリティ・他にはない・他では味わえない・特徴的な・ユニークな・ハマると癖になる

　甘い……・とろ～り・とろとろ・SWEET・SUGARY・リッチな・高級感ある・濃厚な・コク甘・広がる・余韻も楽しめる・ほっぺが落ちる・舌がとろける・甘すぎない・絶妙な

■解説

　最近のお題は、セールストークが定型文になっていると、生産者の皆さんのこだわりや料理人のこだわりがチープに伝わってしまいますよ！というテーマで出題しています。

　よく使うであろうワードを色々な表現に変えて、もっとおいしそうに価値あるものとして伝えることができるはず。そうすれば、お客様はより楽しめるようになるはず。そんな思いでこの『ワードチョイス』というシリーズで提言しています。

　今回は第３弾。「この料理は癖がありますか？」「癖がありますよ」とただ答えるスタッフの返答。

　お客様によってはネガティブに伝わり、表現も普通過ぎて何の引っ掛かりもないです。ただ、他の表現が思い当たらないか、考えたこともないのかもしれません。

　また「甘い」もよく使う言葉ですが、どのように・どれくらい甘いのか？が表現できれば、さらに価値が伝わるはずです。

　表現方法はもっともっとあるはずなので、セールストークとして頻繁に使用する「癖がある」「甘い」について、改めて思考を巡らせましょう。

「癖がある」……肉料理やハーブ・スパイスを使用すると感じる基本的には良い部分
①ポジティブ……プラスに感じてもらえる
・個性的（独自性がある）・個性あふれる（独自性が収まり切れない）・独特な（際立っている）
②差別化……他と比べて武器になる
・オリジナリティ（比べても類を見ない）・他にはない（他で見当たらない）・他では味わえない（うちでないと食せない）・特徴的な（他と比べて目立つ）
③興味……興味がそそられる表現
・ユニークな（面白いと捉える）・ハマると癖になる（好きな方は好き）

「甘い」……スイーツやフルーツの評価基準の１つ・料理であればソース系が多い
①オノマトペ……擬音語・擬態語など、実際の音や音に似せて表現する言葉
・とろ～り（甘さがゆっくり）・とろとろ（溶けてなくなるよう・とろけるような）
②英語……英語表現だと外国人のお客様にも通用する
・SWEET（甘い）・SUGARY（砂糖が入った甘さ）
③価値……味やこだわりの上級表現
・リッチな（高級な食材を使用していたり、優雅な気分を味わえたり）・高級感ある（上品で質の高い）
④度合……そのものの量や大きさなど
・コク甘（濃厚な甘さ）
⑤タイミング……訪れるタイミングも表現方法の１つ
・広がる（口に頬張ると甘さが広がっていく）・余韻も楽しめる（飲み込んでもしばらく感じられる）
⑥状況……食べたら自分がどのようになっていくか
・ほっぺが落ちる（おいしさと甘さが共存）・舌がとろける（旨味やコクを感じる甘さ）
⑦控え目……甘いだけではない適度な状態
・甘すぎない（甘ったるくない）・絶妙な（ちょうどいい）