【第36回お題】 ●接客中級編●
お客様が食事をしてしばらくすると、スタッフに近づいてきて「すみません。お手洗いはどこですか?」と聞いてきました。
問題
スタッフに近づいて「すみません」と声をかけるまでに、恐らくお手洗いに行きたいであろうサインを出しています。そのサインを2つ挙げよう
■解答
①席にいるときキョロキョロ(お連れの方に伺っている)②立ち上がる③ゆっくり動く④キョロキョロ⑤スタッフに近づく……
■解説
前回は『ファーストオーダー』で呼ばれないためのお題を出題いたしました。お客様がせっかく自分たちのお店を選んでくださったので、少しでも手を煩わせることなく、少しでも楽しく過ごしていただくためにも『呼ばれない』ことは重要です。
まず前回も紹介した、私が普段から指標にしている『呼ばれてはいけない8カ条』の復習から。8カ条とは、8つのシーンのことで『①ファーストオーダー②セカンドオーダー③バッシング④備品⑤リフィル⑥トイレ⑦デザート⑧会計』の、お客様が呼ぶ可能性が高いシーンのことを指します。
そのお客様が意識的に『~したい』や潜在的に『~してほしい』と思っていることは、その直前に言動や行動に表れるため、そのことを『呼び動作』(「すみません」の直前の『予備』と『呼ぶ』をかけています)として気にしています。
今回の『トイレ』は、滞在時間内で、多くのお客様が利用する可能性が高いシーンです。だからこそ、先に気づいて差し上げたいのです。
「すみません」と声をかけられる前に、お客様の『呼び動作』としては、解答例のように大きく分けて5つほどあると考えています。いきなり「すみません。お手洗いはどこですか?」と声をかけられることは限りなく少ないです。
お客様目線で話をすると、多くの方はすぐにトイレの場所を聞きづらいでしょう。繰り返しますが、少しでも手を煩わせない観点から、ぜひ先手で行動ができるように。
【第9回 初来店のお客様の特徴は?】の解答例でもあるように『お店のことがわからない=初来店のお客様』といえます。
ご来店時やオーダーテイクの時などから『何も知らない』言動や行動を取っているはずなので、恐らくトイレの場所も探されるであろうと構えておきましょう。
①席にいるときキョロキョロ(お連れの方に伺っている)……お一人様の場合はキョロキョロだけですが、お連れ様と一緒ならば、トイレの場所の話をしながらキョロキョロなので、会話にも注意を
②立ち上がる……席を立ったら80%以上はトイレと思っていいくらい(後はタバコ・電話・待ち合わせの方を呼びに行くくらい)
③ゆっくり動く……探しながら歩くので
④キョロキョロ……ゆっくり歩きはじめて探せないとキョロキョロが足される
⑤スタッフに近づく……自分で探せないので聞くしかないため
できるだけ①で気づきたい。
その上で、すぐに近づき「何かお探しですか?(お困りですか?)」と伺ってみましょう。「お手洗いは突き当たり右です」のように、直接「お手洗い……」と声かけするよりも周りのお客様も意識した配慮があります。
また、実際にトイレ以外の場合もあるので、相談に乗るようなスタンスの声かけなのです。
さらに予測の精度を上げることとして『トイレに行くタイミングを考えてみる』ことをオススメします。具体的には『ご案内前・ご案内後すぐ・ファーストオーダー後・いっぱいビールを飲んだ後・デザート前・会計前』といった具合です。
お客様の「すみません」というストレスを「ありがとう」に変えられたら、とても素敵なお店になると思いませんか?
次回も『呼ばれてはいけない8カ条』から出題します。
【第37回お題】 ●接客中級編●
お客様が「すみません!」と呼んだあとに「取り皿ください」「箸ください」など、その都度催促されました。
問題
お客様が上記お題の備品(取り皿・箸)を催促しなくて済むために、こちらが準備をする行動を①取り皿②箸のそれぞれ1つずつ挙げよう
補足情報
※備品……お客様が食事をするために必要なアイテムのことを指す
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