※この記事は、「日本外食新聞」の新連載を特別に無料公開しているものです。
人材教育のお悩みをいただくことがあります。すぐに会社の仕組みにしづらいと思いますが、ぜひこの「サービスのチカラ」を脳トレ替わりに使っていただけると、一歩でも前進しますよ。それでは前回の解答・解説から。
【第14回お題】 ●言葉遣い編● 「おかわりは大丈夫ですか?」「ご追加は大丈夫ですか?」と使ってしまいがちな、この「~大丈夫ですか?」ですが…… 問題①正しい言葉遣いに直そう 問題②なぜ誤っているのか理由を答えよう |
■解答■ 解答①「おかわりはいかがですか?」「ご追加されますか?」 解答②「~大丈夫……」の問いに「大丈夫です」と答えがちです。しかしその意味は「結構です」「お願いします」の2つの意味を持ってしまうので、解釈を間違えるとトラブルになるためです |
■解説■
「~大丈夫ですか?」は日常的に使いがちですよね。私も以前はよく使っていました。あるとき、この「おかわりは大丈夫ですか?」と伺ったところ、お客様は「大丈夫です」と答えました。
「おかわりは同じものでいいんだ」と思い、同じものをお持ちしたところ、「頼んでないけど……」と言われました。このときのお客様の「大丈夫です」は「結構です(いりません)」だったわけです。
この場合はお代はいただけないですが、そのまま勘違いを謝罪し「どうぞお飲みください」とご提供しました。
また、ランチタイムで1000円のランチをオーダーされた方のお会計時に1000円丁度をいただきました。特にビジネスの方はレシートを必要とされない方が多いので「レシートは大丈夫ですか?」と声かけたスタッフがいました。
「大丈夫です」と答えたお客様だったため「この方も必要ないんだ」と思い「ありがとうございました」とその場で挨拶をし、他の仕事に戻ったのです。
私は担当ではなかったのですが、お客様が席で立ってスタッフを目で追っていたので「あれ? 確かあのお客様のお会計は終わっているはず……」と思いながら「いかがなさいましたか?」と伺いました。
すると、「レシートを待っているんだけど、どれだけ待たせるの」と少しお怒りになっていたことがありました。このお客様の「大丈夫です」は「お願いします」だったのです。その後謝罪してレシートを再発行して対応しました。
広辞苑では「大丈夫」の意味を【①立派な男子②しっかりしているさま③間違いなく】と紹介しています。可否などの返事や意思表示に使うのは、日本的な曖昧に答える文化であるようです。
英語なら「Are you ok?」「Are you all right?」とわかりやすいです。返答も状況により「I’m OK.」や「No, thank you.」などハッキリしています。
スタッフが「大丈夫ですか?」と伺うと、お客様も「大丈夫です」と答えてしまいます。どちらにしてもハッキリとお伝えしないとトラブルになりがちなのです。
「おかわりは同じもので大丈夫ですか?」を省略して使っているのが現代の言葉遣いと知り、どんな意図で使うのか? を考えて、具体的に伺っていくことで、接客レベルは上がっていくのです。
【第15回お題】●入口対応編● ご来店されたお客様が「2人なんですけど入れますか?」と言われ「少々お待ちください」と対応。このお客様は言われたとおり少し待ったが、結局帰られた。 問題 「少々お待ちください」をどんなフレーズにしたらお待ちいただけたか? そのフレーズを考えよう ▼補足情報 |
満席ではなく席が空いていても、またお客様には空いているように見えても、入口担
当以外のスタッフでも、初期対応次第でガラッと変わりますよ。
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