一般社団法人日本接客アドバイザー協会(宮城・大河原、阿部大代表理事)は、今年10月に第1回「接客アドバイザー3級試験」を開催するにあたり、6月1日より9月上旬まで申込みを受け付ける。
「接客アドバイザー」とは、従業員のお客さんへのサービスを向上させる接客の指導員のこと。企業内の指導員や、独立して接客指導を行う講師も含まれる。認定接客アドバイザーの分野は、飲食、販売、受付の3つ。
「これまでは指導員の基準があいまいだったことから、自称・接客アドバイザーのスキルのレベルにばらつきがあった。そこで当協会は、指導レベルを見える化して、接客アドバイスを必要とする人や会社が安心して接客指導を依頼できる環境を整え、日本の接客レベルを充実させていく」(同協会)という。
具体的には、受講者に接客テキストを送付して実技試験を行い、「信頼できる接客アドバイザー」である証として、3級から1級までの認定接客アドバイザー資格を発行する。
第1回「接客アドバイザー3級試験」の受験料は3万3000円(テキスト代含む/税込)。受験資格は2022年10月1日時点で、接客業に3年以上従事している人、または接客指導経験が5年以上ある人。初年度は3級のみで、来年度は3級と2級、再来年度より3級、2級、1級の認定試験を行う予定。
試験内容は①テキストに基づく筆記試験②出題テーマに基づく実技試験(10分間程度、動画を提出)――の2つ。
筆記試験はオンラインでWEBを活用してリアルタイムで行う。実技試験(動画提出)は、「指導内容」「伝え方」「表現力」「オリジナリティ」などの項目によって総合的に評価する。
合格後は、①日本接客アドバイザー協会へ入会。認定証と認定バッジなどを発行②入会後、日本接客アドバイザー協会のHPに「会員」として公開(非公開も可)③日本接客アドバイザー協会経由で接客指導依頼の紹介を予定――という。
同協会の認定接客アドバイザーになることで、接客アドバイザーの活動を有利に進めることができるように支援する。
また、認定接客アドバイザー同士のノウハウを提供しあうことができるプラットフォームをHPページ上で構築。接客に関する最新の心理学的アプローチなど、接客指導の役に立つノウハウを交換できる。劣悪なノウハウの売買を防止するため、協会本部が内容をチェックする。
接客アドバイザーに仕事を依頼したい人や会社には、適格なスキルを備えた認定接客アドバイザーを紹介し、対面接客の品質向上を目指し業界の発展に貢献するという。
接客アドバイザーの資格を持つスタッフがいれば社内研修に活用したり、対外的にアピールできそうだ。また、資格を取得することでスタッフ本人のスキルアップやモチベーション向上につながるかもしれない。