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今年のトレンドは多様化する「新欧風カレー」に!【カレー総合研究所】

2022年5月10日 11:36 am

 カレー専門のコンサルティングを手掛けるカレー総合研究所(東京・代々木、井上岳久代表)は毎年、カレーメーカーや外食産業、カレー店、小売店、ネットショップなど1000以上の関係者と企業にヒヤリングと実態調査をする中で、その年のカレートレンドを予測しており、2022年は「新欧風カレー」が注目を浴びると発表した。

△新欧風カレーの一例(右から《一体感》の〈和牛ビーフカレー〉、《ピエールマルコリーニ銀座本店》の〈マルコリーニカレー〉、《J’s curry(ジェイズカレー)北千住店》の〈ジェイズ丼富士〉)

 同社によると、日本で初めてカレーが登場した「西洋料理指南」で紹介されたのが欧風カレーであり、同書が刊行された1872年(明治5年)から今年は150周年となる。その間、昭和初期には「じゃが玉ニンジン(ジャガイモ、玉ねぎ、ニンジン)肉」を使うようになり、近年(2010年代)になると日本で独自に進化した欧風カレーが「ジャパニーズカレー」として世界に広まり大ブレイクを果たすなど、時代を経て定番化したという。

 同社では、「西洋料理指南」を基に欧風カレーについて、①カレー粉(もしくはルウ、カレー粉に準ずるミックススパイス)を使用②出汁やブイヨンが効いている(魚介や肉の出汁が効いている/うま味を重視)③とろみがある(粘性が強い)――の3つを備えるものと定義。最近ではインドカレーやスパイスカレーなどの人気が過熱しているものの、その反動から欧風カレーを再認識・再評価するカレー通が増え、外食を中心にさまざまな欧風カレーのバリエーションが生まれたこともあり、新タイプの欧風カレーを食べ歩くカレー通が急増。同時にコロナ禍により家で欧風カレーを作って食べる機会が多くなったことでマンネリ化を打破するために新しい欧風カレーの創作意欲が高まるなど、活性化につながっていることから今年ブレイクすると予測した。

 また、高級肉やフルーツなどで具材を特化したり、スパイス感を強化したり、新感覚さやビジュアルにこだわったりと、多岐に進化・深化していることから、それぞれの特徴に合わせて「新欧風カレー」を13種に分類した。