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業務用の「特殊冷凍」食材仕入れサイト「アートロックフード」をオープン【デイブレイク】

2022年2月17日 8:31 am

 特殊冷凍事業を展開するデイブレイク(東京・天王洲アイル、木下昌之社長)は2月14日、特殊冷凍機〈アートロックフリーザー〉などで冷凍した食材「アートロックフード」を揃えた業務用冷凍食材の仕入れサイト「アートロックフードストア」https://artlockfood.com/)をオープンした。

 「アートロックフード」は、同社の特殊冷凍技術と食材研究データを掛け合わせて生み出された高品質な特殊冷凍食材。同社のパートナーが生産・製造したフルーツや魚介類などの食材を、鮮度の良い状態で特殊冷凍した。現在の商品はカットフルーツやスムージーキット、カットフィッシュで、米飯や惣菜も追加する予定。

業務用特殊冷凍食材「アートロックフード」使用イメージ

 特殊冷凍は、急速冷凍に凍結媒体ごとの特殊な技術を適用することで、さらに高品質な冷凍を実現した技術だ。

 一般的な冷凍の場合、細胞内の水分が氷に変わる温度帯(氷結晶生成温度帯:0℃~マイナス5℃)の通過時に、氷結晶が大きくいびつになることで細胞が損傷する。それにより、ドリップとしてうまみ成分が流出する原因になる。

 一方で急速冷凍は、急速かつ均一に冷却することで氷結晶が小さく生成され、細胞の損傷を極少化でき、うまみ成分の流出を防げる。さらに特殊冷凍では、冷風の湿度や当て方などの特殊技術が加わり、形状維持や調理済みの温かい食品の急速冷凍を実現した。

 細胞の損傷を極小化する特殊冷凍技術により、食材本来のうま味や風味を保持。現地で加工することで、極めて鮮度の良い状態の無添加食材を提供できる。特に鮮魚においては産地で特殊冷凍することで、鮮度劣化の問題で流通地域が限られていた地方の希少食材も全国に配送可能にした。

 また、食材が最もおいしく豊作な旬の時期に収穫(獲)し特殊冷凍することで、年間を通じた安定的な供給を実現。調理の現場で使いやすいよう一次加工してあるため、効率化や人手不足解消にも役立つ。

 さらにフードロス削減や生産者支援といった、サステナブルな取り組みの一環としても「アートロックフード」を活用できる。

 同社によると、「リキッドフリーザーは、肉や魚といった加工前の食材の品質を維持したまま特殊冷凍できる反面、液圧でカットフルーツの角が取れたり、柔らかい素材の形状が崩れたりしてしまう。エアーブラストタイプも活用することで、食材の型崩れを防止できる」という。