植物性代替肉〈Green Meat(グリーンミート)〉の研究開発や製造販売を手がけるグリーンカルチャー(東京・金町、金田郷史社長)はこのほど、動物性原料を使用しない植物性かつ〈Greenかつ〉の開発に成功したと発表。外食・中食向けの業務用製品として、今年5月頃の発売を目指す。
同社の金田郷史代表は、「代替肉は素材同士の結合が難しいため、大きな一枚肉や塊肉の製造は困難とされていた。〈Greenかつ〉は当社独自の配合比率により、大小の大豆たんぱくを結合させることで大きく成形しても割れないため、一枚肉に仕上げることができた」という。
本製品の開発にあたり、〈Greenかつ〉と畜肉を使用した「かつ」との比較試験を実施。〈Greenかつ〉と豚ヒレかつの組織を顕微鏡で確認したところ、豚ヒレかつに近い組織がみられた。
また、固さを調べる試験では豚ヒレかつに近しいデータで、柔らかく肉々しい食感が得られたという。また香料を工夫し、豚に似た甘い油の香りとコクが感じられるように仕上げた。
断面図はチキンカツに近く、色味はベージュ。厚さは豚ヒレかつやロースかつよりも分厚くできる。工業適性が高い形状のため、丸状や四角にしたり大きさを変えたりと、さまざまな要望に合わせた製造も可能だという。
5月に発売予定の業務用〈Greenかつ〉は1枚あたり約200gで、すでに衣を付けた状態で冷凍で販売し、飲食店では揚げるだけの簡便調理とする。価格は通常のかつと同等~2倍程度になる予定。