【参加型連載】サービスのチカラ

【第27回お題】 ●言葉遣い編● 接客あるある「もしよろしかったら~」

2022年1月25日 1:18 pm

 外食の場のメリットの一つが「お客様のネガティブをすぐにリカバーできる」ことです。それらを解説していきます。

【第26回お題】 ●リスクマネジメント編●
 一口目を食べたお客様の表情が優れなかったので「何かございましたか?」と伺ったところ、いつもより味が薄かったとのこと。

問題
 その後にあなたが取るべき対応は? 「言動や行動」を合わせて4つ考えよう


■解答
 「大変申し訳ございませんでした」/いつもとの違いを確認/責任者に報連相/作り直しの提案/キッチンに味の確認/作り直し時間の確認/再提供時間のアテンド/再提供時の「先ほどは大変申し訳ございませんでした」/他のミスが重なるかもしれないので注意を払う/他のことで呼ばれない/作り直した商品の感想を伺う/(いつもより=常連様)ご意見いただいたことへの感謝/お見送りしっかり


■解説
 おおよそ時系列で解答しました。一口目のお客様の表情に気づいたこのスタッフは、とても素晴らしいです。
 しかし、気づいた後の対応はどうすればいいのか? これが現場スタッフの大きな悩みであり、恐がってしまうポイントです。それを解消するために、事前に脳トレをしておきましょう。

 お題を読むと「いつもよりも……」というキーワードがあることから、常連様の可能性があります。

・「大変申し訳ございませんでした」…まずは謝罪!
・いつもとの違いを確認…その商品が好きだからこそ、スタッフよりも毎回食べているお客様の舌は正確な可能性大なので、何が違ったのか?
・責任者に報連相…対応した自分1人で抱え込まないで、責任者に責任のバトンタッチを
・作り直しの提案…お時間があるかどうか? 作り直した方がいいか? お時間があれば「ぜひ作り直させてください!」であり、なければ他の商品提供の提案や調味料をお持ちすることも想定を
・キッチンに味の確認…味が薄かったことの報告と共に、実際にそうなのか? レシピどおりだったのか? 原因は何なのか?
・作り直し時間の確認…作り直すならどれくらいの時間を要するのか?
・再提供時間のアテンド…時間を確認したので、お客様に「作り直して5分くらいでお持ちできます」のようにお伝えする
・再提供時の「先ほどは大変申し訳ございませんでした」…再提供時の一言大切! できれば店舗責任者かキッチンの責任者が運ぶとよい
・他のミスが重なるかもしれないので注意を払う…滞在時間中、何かをかけて粗相したり、他の料理やドリンクが遅れたり、オーダーを通し忘れたり……と重なりやすいので、スタッフ間でどのお客様の対応中なのか共有する
・他のことで呼ばれない…取皿・お水・おしぼりなど「すみません」と呼ばれない
・作り直した商品の感想を伺う…作り直して、また味が薄かったら意味がない
・(いつもより=常連様)ご意見いただいたことへの感謝…常連様の場合は、お店への「がんばってよ」の愛情で言ってくださることもあるので、その場合は「貴重なご意見ありがとうございました」と感謝を
・お見送りしっかり…最後に誰も見送れないと残念な気持ちになるだけなので、見逃さない

 言動や行動で「やること」だけをまとめるとマニュアルになってしまう。マニュアルではなく、目の前のお客様が、今どんな想いなのか? 何が最善なのか? どうすれば挽回できるのか? 期待していたことが裏切られたら自分ならどう感じるのか? といった、心の中を感じ、その言動や行動をする意味を共有することが、スタッフが素早く対応できる秘訣です。「スピード感=誠意」と捉えましょう。


【第27回お題】 ●言葉遣い編● 接客あるある「もしよろしかったら~」

 (空いている皿があり)「もしよろしかったら、お下げいたします」

問題
 正しい言葉遣いに変換しよう

皆さん使いがちなフレーズだと思います。でも簡単ですかね……?

 正解者の中から抽選で、遠山啓之さんサイン入りの「サービスのチカラ 今からできる!笑顔のアクション接客編」(税込1980円)を3名に進呈します。応募締切は2月4日(金)到着分まで。

 応募は以下のURLからお願いします。新聞を購読していない場合でもまったく問題ありませんので、どうぞお気軽に! たくさんのご応募、お待ちしております!

↓↓↓応募先↓↓↓
https://forms.gle/wKFDa1Wjy8fynki79