リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が、ワクチン接種後の外食意向について調査したところ、3割超が「当分は様子を見て外食は控える」と回答し、1年前とほぼ変わらず慎重姿勢のままであることがわかった。同調査は7月19~20日に実施し、全国の20~69歳の男女1034人から有効回答を得た。
「世の中の人々がワクチンを指定回数接種して一定期間経過した後、外食に行こうと思うか」の質問では、「変わらない頻度で行く」が23.8%、「頻度を減らして行く」が33.8%、「当分は様子を見て外食は控える」が34.9%、「外食しない」が7.3%だった。2020年6月の調査と比べると「外食を控える」が1.6%低く、「外食に行く」を合わせると3.6%高いという結果だったことから、ワクチン接種が広まった後でも外食意向に大きな変化が見られない傾向が示された。
また「ワクチン接種後に行きたい業態」では、「焼肉、ステーキ、ハンバーグなどの専業店」が53.9%と最も高く、「ファミリーレストラン、回転すしなど」46.1%、「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザなどの専業店」45.9%と続き、居酒屋は40.1%で5位だった。同総研の稲垣昌宏上席研究員は「上位はコロナ下での業績順と重なるため、ワクチン接種後であっても人気業態の傾向は変わらない」と説明した。
また、首都圏・関西圏・東海圏の3圏域の20~69歳の男女約1万人を対象に毎月調査している市場規模調査によると、2020年度の3圏域での外食市場規模(夕食のみ)は、前年度比44.8%減の2兆1630億円となり、延べ外食回数は同40.9%減の8億9596万回だった。性年代別ではおおむね中高年の方が若年層よりも減り幅が大きかった。