集客ピックアップ役立つシステム

店の空席をテレワークの場へーー集客と収益を両立!【テレワーク・テクノロジーズ】

2020年3月24日 10:30 am

 新型コロナウイルス対策としてテレワークの導入が広がりを見せる中、店舗の空席をワークスペースとして提供することで収益に繋げられる新サービス「Telework Space(テレワークスペース)」が6月に始動する。飲食店のアイドルタイムや仕込み中、営業時間内などに使われていない席を、コワーキングスペースとして登録すると、そこを使いたいテレワークの会社員やフリーランスのユーザーなどが来店して仕事をするというものだ。

 このサービスを開発したテレワーク・テクノロジーズ(東京・新宿、荒木賢二郎社長)では、サービス開始に先立ち、3月19日からコワーキングスペースの事前登録(登録サイトhttps://telewor.com/)の受付を始めた

 空席のある店舗が、提供できる空席を「コワーキングスペース」として登録すると、テレワークしている会社員やフリーランスのユーザーなどが来店し、その席を利用する。事前登録するには、「週1回以上、1回に4時間以上、4席以上の空席」を登録することが条件となる。空席が出たタイミングで提供するほかにも、あらかじめ曜日や時間など提供時間を設定することもできる

 今回の新型コロナの影響もあり、テレワーク(リモートワーク)が広がり始めたものの、サテライトオフィスが用意されず、自ら仕事する環境を作らないといけない場合、「自宅だと集中して仕事ができない」という懸念もあり、「自宅以外で仕事をしたい」とのニーズが高まっている。一方、喫茶店などでは席が空いているかどうかがわからず、空いていても長時間利用を気兼ねする雰囲気もあることから、同社は今回のサービスを開発した。

 「Telework Space」は時間制で料金を支払うサービスで、ユーザーが入店時と退店時にチェック画面を店員に提示するので、それに「OK」を押すだけと手間もかからない。同社では、「ユーザーは自宅やオフィスなど、生活動線が近くにある人が多いため、そのまま店のお客さんとして定着する可能性も高いと思う」と話す。

 店舗側が利用する際には、初期費用や掲載料は無料となり、利用料総額の50%が振り込まれる。例えばユーザーが1000円使った場合は500円が振り込まれる。利用時間中に食事やドリンクなど有料メニューを提供した場合は、その売上は全額、店側のものとなる。また、チェックアウト時に「本日中の来店でビール無料」など店舗のクーポンを無料で発行して、集客ツールとしても活用できる。

 LINE内で動作するアプリとなっているため、ユーザーにとっても新たなアプリのインストールが不要となり導入しやすい。また、月額500円プラス1時間500円(1日2000円で打ち切り)のプランと、月額2980円で無料枠10時間、月額4980円で無料枠40時間、月額9980円で使い放題というプランを用意。事前に連携させたクレジットカードで自動精算し、法人契約にも対応する。

 同サービスは全国に対応しており、正式開始は6月20日を予定している。サービス開始時点で100拠点の施設登録を目指しており、東京23区内以外は10拠点以上集まった時点でサービス開始とする。