液状のソースは、時間が経つと冷めて味や色合い、風味が変わることがあり、テイクアウトやデリバリー向けのお弁当などでは、ほかの食材にかかったりソースがしみ込んでしてしまうこともある。
そこで、これまで缶詰製品をメインに作ってきた天狗缶詰は、新しいチャレンジとしてソースを粒状にすることで、味と見た目の華やかさを両立しつつ、安全性確保とオペレーションの軽減にも役立つ冷蔵製品「ドロップス」シリーズを立ち上げた。
その第1弾として、イタリア産バルサミコ酢を使った〈バルサミコドロップス〉と、雑味の少ない国産ゆず果汁の〈ゆずドロップス〉(各190g×12袋入×2)を4月1日に発売する。
「ドロップス」は、アルギン酸ナトリウムとカルシウムが反応してできる粒の中に、調味ソースを包み込んだ粒状製品。皮の部分にも味を浸透させており、噛むとプチッとはじけて液状ソースが口の中に広がるようにした。ソースの味や食感と共にトッピングすることでSNS映えする鮮やかな色合いにもこだわり、和洋中のさまざまなメニューに加えてスイーツなどにも合わせやすく、メニューのバリエーションを増やすことに役立つという。
オペレーション面ではすくって盛り付けるだけなので、メニューごとの適量が分かりやすく手間も削減できる。また、時間がたっても形や色はそのままなので、テイクアウトメニューへの使い勝手の良さも訴求する。
今回、全く新しい製品にチャレンジしたのは、2018年にグループ会社となった光和デリカがきっかけだった。同社が所有する独自の製造技術を活用し、配合などによって異なる粒の生成条件を細かく研究。調味ソースのおいしさと量産化できる技術を両立できたことで製品化にこぎつけた。第1弾の〈バルサミコドロップス〉と〈ゆずドロップス〉の販売状況を見ながら、次のラインナップを検討していくという。