特集清掃・SOS

手洗い方法の再確認で感染対策を万全に!長く洗うよりも効果的な洗い方って?

2020年12月1日 12:34 pm

 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない。12月1日時点では、北海道や東京、愛知県名古屋市、大阪府大阪市、茨城県と千葉県の一部地域で、飲食店やカラオケ店、接待を伴う飲食店に対し、時短営業や休業を要請している。

 3密防止だ、5つの柱だのと色々な対策が提唱されているが、自分の店がクラスター発生源にならないためにも、店内換気の徹底やスタッフのマスク着用、検温などの徹底を。お客さんには入店時のマスク着用や手指アルコール消毒、検温協力の依頼といった対策をしていくしかない。

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 そして基本に立ち返り、新型コロナをはじめとしたさまざまな感染予防に高い効果がある「接触感染」の予防「手洗い」の重要性について、改めて確認しておこう。

 「自分は正しく洗えている」と思っても、意外なところに落とし穴があるのだ。

Contents

●「あちこち触っていないから大丈夫」は本当?

 「電車の中でも吊革や手すりにつかまらないし、そんなにあちこち触っていないから平気」と思いがちだ。しかし、人間は「無意識」に、「1時間に平均23回」も顔を触っているのだ。

 そのうち、目や鼻は各3回口は4回で計10回と、全体の44%になる。ウイルスは目や鼻、口などから体内へ侵入したり排出したりする。もし自分や同僚が無症状の感染者で、無意識に目をこすった手で食器やコップを触ったら? ドリンクや料理を作ったら?

 「使い捨て手袋をしているから大丈夫」と思っても、調理中「以外」は、必ず手袋を外しているだろうか? 手袋をしたままレジ対応していないだろうか? 習慣が身に付いていないと、手袋をしたまま、無意識に顔や髪をさわっている可能性があるので、注意が必要だ。

厚生労働省のサイトより引用

●手洗いの時間は長けりゃいいってもんじゃない!

 なんとなく、「長時間洗えば洗うほど効果がありそう」というイメージがないだろうか。実はそうではないのだ。

 2006年に、東京都健康安全研究センター微生物部が、日本感染症学会が発行する学術誌「感染症学雑誌」に発表した実験では、「ハンドソープで60秒もみ洗い→流水で15秒すすぎ」よりも、「ハンドソープで10秒もみ洗い→流水で15秒すすぎ×2セット」最もウイルス撃退に効果があるという結果が出た。

 この実験では、アルコール消毒が効きにくいノロウイルス対策として、ノロと同じ分類のネコカリシウイルス(猫風邪の原因ウイルス。人間には感染しない)を手に塗って手洗いをすると、どのくらいウイルスが減るかを調査したものだ。

 塗った当初は、約100万個のウイルスが手につく。これを「流水のみで15秒洗う」と、ウイルスの数は約1万個(残存率約1%)に減少する。

 次に「ハンドソープで10秒または30秒もみ洗いした後に流水で15秒すすぐ」と数100個(同0.01%)、「ハンドソープで60秒もみ洗いした後に流水で15秒すすぐ」と数10個(同0.001%)と、ウイルスはどんどん減少していくが、「ハンドソープで10秒もみ洗い後に流水で15秒すすぐを2回繰り返す」と、約数個(同0.0001%)にまで減少するのだ。

国立医薬品食品衛生研究所の資料から引用

 新型コロナウイルス・COVID-19にはアルコール消毒は有効だが、アルコール消毒が効きづらいノロウイルスや黄色ブドウ球菌など、他のウイルスや細菌の感染予防にもなる。

 下の正しい洗い方動画やイラストを参考にして、出勤した際や調理の前後は、「ハンドソープで10秒もみ洗い→流水で15秒すすぎ×2セット」を厳守しよう。

 お客さん向けには、店のトイレに「ご存知ですか? ハンドソープで10秒もみあらい→流水で15秒すすぎ×2セットが最もウイルス対策に効果的なんです!」といったポスターを貼るのも、注意喚起としていいかもしれない。

厚生労働省のサイトより引用

関連リンク:
国民の皆さまへ 関連情報((新型コロナウイルス感染症)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html