焼肉端材で開発へ
高粗利品混ぜ小売
千さんがこう言う。
「精肉店だけで集客するのは容易ではない。しかし、全て自社のコンテンツで充実させるのも難しい。そこで、コロナ禍により郊外よりも影響の大きかった駅周辺の組合の仲間に『全量買い取りするから』と声を掛けた」
「組合で衛生管理の勉強を共にしてきた仲であること、そして、もともと弁当販売をやっている店も結構あったため、スムーズに話が進んだ。コロナが仮に収まったとしても、イートインのシェアが100%に戻る保証はない。協力してくれている飲食店仲間にとっても、こちらにとってもメリットはある」
全量買い取りの代わりに売価の15%の手数料を貰っているのは、ロスを計算してのこと。これは地元農家の野菜も同様だ。こうした商品はあくまで集客のマグネットなので、「利益はいらないが損はしたくない」ため、ロス率を15%に設定してリスクをヘッジしている、というわけだ。
これまで「狂牛病をはじめ、何でも乗り越えてきた」という千さんは、そうした経験が「変な自信になっていた」が、今回ばかりは「全く違う」と強調する。「飲食店としてのリスクヘッジをおろそかにしてきた」と自戒しつつ、「できることからのヘッジとしてこの店をまず始めた」と、こう続ける。
「デリバリーやテイクアウトなど、飲食以外の売上へと、食のシェアが変わっていく。飲食店の売上と、それ以外の食の売上、その比率をいずれ50%ずつにもっていきたい。『本気の弁当』というウイン・ウインになれる価値ある委託を通じ、人の力も借りながら、ここで店舗展開のスキームを構築して、飲食店の営む精肉小売業をFC化していく」
商品開発は現在のところ、基本的に焼肉から出る「端材」がベースだ。例えば、同社では……
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