「おいしいまぐろを刺し身以外にも活用できないか。そうだ、生ハムを作ろう!」──15年ほど前に、マグロ出荷加工の木下水産物(和歌山県那智勝浦町)の木下勝之社長は精肉業界の人と知り合い、「まぐろを生ハム風にできないか」とひらめいたのがきっかけだった。
南紀勝浦漁港は日本有数のマグロの産地で、特に生マグロの水揚げ高は日本一だ。その上質な天然生マグロを贅沢に使って作ったのが、この〈もちもちまぐろの生ハム〉だ。
肉の風味により近づけるため、独自の製法でまぐろの水分を調整する技術を開発。それにより、生臭さや生っぽさがなくなるのだ。ほんのりとしたスモークの香りと、もっちりとした食感が楽しめる。
贈答用やデパートなどでの取り扱いが主だが、業務用の販売も行っているという。差別化メニューに活用できそうな一品だ。