「調理ロボットサービス」を提供するコネクテッドロボティクス(CR、東京・小金井、沢登哲也社長)が、さまざまな皿をAIが自動的に識別して洗浄するロボット食洗システムを開発し、近く実証実験を始める予定だ。食器洗浄はスタッフへの負荷が大きく、自動化、効率化が早急に求められている領域であるとして、和食レストラン「和食さと」などを展開するSRSホールディングスと共同で開発を進めており、5~6月に関東近郊の同社店舗で実証実験を始める予定だ。
ロボット食洗システムは、CRが東京農工大学水内研究室との共同研究で開発を進めてきたもので、スタッフは残飯を捨てて皿を指定の場所に置くだけで、あとはロボットアームが皿の大きさや種類を認識し、予備洗い、食洗機での洗浄、洗浄後の皿を棚に並べる作業を自動で行う。高度な画像認識機能とAIを搭載することで、皿に特定のマーカー(印)をつける必要がなく、皿が汚れていても区別して認識し、それぞれの皿にあった洗い方を選択する。
実際には、1本目のアームロボットが皿とグラスなどの食器を識別して持ち上げて予備洗いした後にラックに重ねて入れ、ラックを食洗機に押し込む。その後、食洗機での洗浄が終わった後、2本目のアームロボットが食器を種類ごとに棚に陳列する。30分で約20~30人分の食器を洗浄できるという。
CRはこのほか、そばの茹で、洗い、絞め、水切りの工程を自動化したそばロボットも開発。三連てぼをセットするだけで動き出し、壁面に設置するタイプのため、厨房機器上部からほとんどはみ出さず、狭小店舗でも導入できるという。3月には、NRE(日本レストランエンタプライズ)が運営する「そばいち nonowa東小金井店」で実証実験する予定としている。