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大豆由来なのに鶏・牛・豚、どの肉の旨味にも近づけられる〈落合式ミラクルミート〉って何?【DAIZ】

2020年1月30日 8:21 am

DAIZの植物肉〈落合式ミラクルミート〉で作られたハンバーグ

 大豆由来の植物肉原料を開発・製造するDAIZ(熊本・熊本、井出剛社長 https://www.daiz.inc/)は、植物肉の商品開発の分野で協業を進めるべく、ニチレイフーズから5000万円の出資を受け、資本業務提携を締結した。

 DAIZが製造する植物肉〈落合式ミラクルミート〉だが、他メーカーの植物肉と大きく異なる点がある。それは「発芽大豆を原料とし、その栽培から携わっている上に栽培法が通常と違う」点と、「肉の特性に合わせて旨味成分を自由に増減できる」という点だ。一体、どういうことだろうか?

 これまでの植物肉に使用されてきた主原料は大豆搾油後の残渣物であったため、DAIZは「味と食感の違和感、大豆特有の青臭さや油臭さが残るといった課題が残っており、本格的な普及の妨げとなっていた」と分析。
 そこで、大豆の代謝に注目した独自の栽培法「落合式ハイプレッシャー法(特許取得済)」を採用した。大豆の発芽中に、酸素や二酸化炭素、温度、水分などの生育条件をストレスにさらすことで、生きた大豆の眠っていた「代謝」を呼び覚ます。すると、大豆内の酵素が活性し、旨味成分である遊離アミノ酸の量が一気に増加していくという原理だ。そのため、仮死状態の大豆種子(穀物)ではなく、生きて活動を始めた発芽直後の大豆(植物)が原料となる。

 発芽大豆を生育する際、酸素量や二酸化炭素量、温度、水分を特許技術で絶妙に調整してストレスを与えていき、約13時間後には、酵素の活性化で旨みの素となるグルタミン酸が通常大豆の10倍、アルギニンが2倍、イソフラボンが4.3倍、GABAが3.5倍までに上昇する。要は、旨味が増しておいしくなるということだ。

 しかも面白いのは、牛肉と比較しても旨味成分のアミノ酸がずっと多いのだ。さらに、「発芽段階の調整で、鶏肉や牛肉などそれぞれの種類に多く含まれる特有のアミノ酸の増減ができ、実際の肉の味により近づけることができる」(同社)というのだからすごい。

 独自の成形技術により、他の原料や添加物を加えることなく、肉らしい味と食感の再現や大豆特有の風味の軽減などを実現した大豆由来の植物肉〈落合式ミラクルミート〉。今後はDAIZの植物肉原料製造の技術力と、ニチレイフーズの商品開発力・販売力を合わせることで、新たな価値の創造や、業務用・家庭用を含む製品化を視野に入れた研究開発に共同で取り組む。(ページ内の画像・グラフはすべてDAIZサイトより引用)

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