
大手牛丼チェーンの工場で発生する玉ねぎの芯や表面の固い部分、規格外品などを粉末状に加工した業務用調味料〈タマネギぐるりこ〉(250g×24/2㎏×4)の製造・販売などを手掛けるASTRA FOOD PLAN(アストラ・フード・プラン/埼玉・富士見、加納千裕社長)は2月26日、〈タマネギぐるりこ〉ブランドを刷新するとともに新フレーバー〈香味しょうゆ味〉(同)を追加した。この新フレーバー発売に合わせ、認知拡大のため新たに市販用も発売する。
〈タマネギぐるりこ〉は、300~500℃の過熱水蒸気を活用することで短時間で食品乾燥と殺菌ができる同社開発の「加熱蒸煎機」を使い、玉ねぎの端材をパウダー状にした調味料。一般的なオニオンパウダーの135倍の香りがあり、生の玉ねぎと比べて食物繊維が約18倍、ケルセチンが約7倍と、素材の持つ栄養素を凝縮できる点を特徴とする。
今回のブランド刷新にあたっては、従来のプレーン味のフレークを〈オリジナル〉とし、醤油味をまとわせて山椒と唐辛子の風味をアクセントにした〈香味しょうゆ味〉を新たに追加。市販用と共に飲食店への営業も強化し、卓上調味料やフライドオニオンの代わり、スープの具材としての利用法のほか、玉ねぎを炒める手間を短縮できる点などでも訴求していく。
同社の加納千裕社長は「工場などで発生する野菜の端材や規格外品、余剰農作物、未利用部位などの『かくれフードロス』は、一般的なフードロスの4倍以上ある。この課題解決のためにパウダー状にして他の食品メーカーなどに販売する循環の仕組みを実装したが課題も見えてきた。その解決のために認知向上が必要なので、ブランドを刷新して市販用も開発した」と説明。今後、オイル漬けタイプや玉ねぎ以外の野菜を使った商品なども開発する予定だという。
また、飲食店とのコラボとして、東京・池袋のかき氷&卵かけご飯専門店「ヒャ/とろり。池袋店」で3月13日まで卵かけご飯のトッピングとして提供し、東京・虎ノ門の「Sustainable Food Museum」では3月4日から28日まで〈卵かけご飯/納豆ご飯定食〉と〈ぐるりこ油そば〉を販売。また、会社がある富士見市内の〈元祖富士見うどん いわ蔵〉や〈PAL CAFE〉では常時提供する。