料理名や味、調理法、価格、ヴィーガンやハラル、アレルギーなどの食事制限への対応など、料理そのものを基準に飲食店を探すアプリ〈日本メニュー表〉を運営するベンチャー企業Foodmenu.world(福岡・天神、藤間光輝社長)は、インバウンド(訪日外国人)客の急増に対応するため、〈日本メニュー表〉(https://jp.foodmenu.world)を海外20カ国・地域で公開した。
〈日本メニュー表〉は、〈モツ鍋〉や〈なめろう〉といったご当地料理などをメニュー名で検索することで、店ごとに比較できる点を特徴としている。さらに、タグ(フィルター)機能も充実しており、成分表示の欄で材料やアレルギー情報を簡単に確認できるようになっており、ベジタリアンやヴィーガン、ハラルなどの食事制限がある人が食せる料理もメニュー単位で探し出せる。これにより、店舗自体が対応していなくても選択肢として表示されるので選ばれる幅が広がるという。ほかにも、「あっさり」「ヘルシー」といった嗜好に合わせたフィルタリングにも対応している。
外国語でも検索できるよう、日本語を英語、スペイン語、韓国語に自動翻訳する機能を搭載しており、今回、訪日客数上位20カ国・地域(2024年1~9月で10万人以上の国/韓国、中国、台湾、香港、アメリカ、タイ、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、カナダ、シンガポール、インドネシア、マレーシア、イギリス、フランス、ドイツ、インド、イタリア、スペイン、メキシコ)で同サービスの提供を始めた。
飲食店はスマートフォンにアプリをダウンロードした後、登録画面に沿って画像や文章などを入力し、当てはまる項目を選択していけば無料で登録・掲載できる。翻訳については3種のAI翻訳サービスを使用しており、その中から最適なものを選ぶ形となる。
同社代表の藤間光輝さんは「直感的に操作できるデザインなので、簡単に入力できる。無料プランで掲載できる料理数は各カテゴリー(単品・コース・食べ放題など)1品で、掲載できる料理数が増える有料プランも用意しているが、無料プランで看板メニューを登録するだけでユーザーに見つけてもらえる。飲食店には基本的に無料で利用してもらい、アプリ版とWeb版での広告表示でマネタイズする」と説明した。
訪日外国人からの利用を増やすために同社では、ネットのSEO対策で上位表示させるとともに、ハラルやベジタリアン、グルテンフリーなどニッチな切り口にも対応しているため、関連するコミュニティを見つけて順次アプローチしていくという。