中華料理を自動調理したり、ソフトクリームやドリンクをサーブしたりするロボットが実用化される中、カクテルを自動で作り提供するロボットが新たに現れた。
ブリヂストンの社内ベンチャーであるソフトロボティクスベンチャーズは、6月に東京ビッグサイトで開催された「FOOMA JAPAN 2024」で、ゴム人工筋肉を使ったソフトロボットハンド〈TETOTE(てとて)〉と、韓国のDoosan Roboticsが開発した、AI搭載のバーテンダー協働ロボットがカクテルを作って提供する〈Mix Master Moodie〉を組み合わせた、近未来のバーを披露した。
〈TETOTE〉は、ゴム人工筋肉の柔らかさとモノを傷つけずつぶさない繊細な「つかむ」動作を実現したソフトロボティクスベンチャーズが独自開発したアームロボット用のロボットハンドで、これまでロボットハンドでは難しかった形状のものや柔らかさのものなどもつかめるようにした商品。今回、通常のロボットハンドでは難しいプラスチック製コップに入れたカクテルを提供することで、ロボットハンドの性能を披露した。
〈Mix Master Moodie〉は、シェイカーを扱うプロ型とトッピングとカクテルのサーブを担う柔らかな器用型の2つのロボットアームを使ったカクテルバーシステム。決まったメニューの注文を受けるだけでなく、今日の気分などの質問への回答や表情からオススメするカクテルを生成AIが自動選択し、アームロボットが酒と割材をシェーカーに入れ、シェイクした後にフルーツなどを添えてカクテルを作り提供するということもできる。現在はシェーカーからコップに移す作業で人手が必要となるものの、この作業の自動化も進めるという。
寸法は3300×2100×1050mm。今後、ホテルやアミューズメント施設、大型飲食店などへの導入を目指しており、今回の展示会を通していくつか問い合わせを受けているという。