大分県臼杵市の地域商社であるKIZUNA大分(大分・臼杵、松永高徳社長)は、業務用プラントベースブランドとして「ZENBU-YASAI」を立ち上げ、ヴィーガンレストラン「菜道-Saido-」(東京・自由が丘、楠本勝三チーフシェフ/運営会社:ファンフェア)との共同開発により、同ブランドから〈カツ〉冷凍・70gx10枚/3550円、〈唐揚げ〉冷凍・1kg(約50個)/4150円、〈中濃ソース〉常温・720mlびん/2990円の3品を発売した。いずれも送料別・税別。
これら3品はハラール認証取得の調味料を使用しており、イスラム教徒も食べられるという。「ZENBU-YASAI」はヴィーガンだけでなく、ベジタリアンやイスラム教徒、健康志向の高いすべての人々が一緒に食卓を囲める商品ブランドとする。
「菜道」は、ヴィーガン/ベジタリアン向けレストラン情報サイト「Happy cow(ハッピーカウ)」の2019年ベストヴィーガンレストランランキングで世界1位になった実績を持ち、現在も予約困難な人気ヴィーガンレストラン。そのチーフシェフである楠本勝三さんが共同開発したとなれば、味のよさも期待できそうだ。
また、すべてが植物性由来という特性を活かし、肉と比較してカロリーや脂肪を大幅に抑えられることから、飲食店はより多くの健康志向の高い顧客層を取り込むことができる。健康志向の高い顧客層は富裕層とも重なるため、客単価の上昇が見込める。
同社は、「例えばイギリスには成人のヴィーガンが約150万人おり、ベジタリアンなどを含めた肉を含まない食生活を送っているイギリス人は約720万人といわれる。ヨーロッパの飲食店ではヴィーガンメニューオプションは一般的になっており、日本でも在住者・観光客に向けての対応が今後必須となってくるだろう。プラントベースの食生活は、肉食に比べて環境負荷が軽く、持続可能な社会(SDGs)への貢献やESG経営にも直結する」と指摘する。
また、「成人1040人を対象に行なった調査では、肉食を減らすことに関心のある人の49%が『健康のため』と答えた。次いで体重管理、動物福祉、環境問題が続く(Mintel/2021年調査)」という。
日本でもダイエットに悩む人が多い中、プラントベース料理の提供は幅広い層に訴求しそうだ。